連載「ヴィンテージウォッチ再考」の第60回は、ロレックス「オイスター Ref.6480」を取り上げる。

1956年製のロレックス「オイスター Ref.6480」
需要と供給のバランスで価格が成立するヴィンテージウォッチの世界において、レアなモデルだからといって必ずしも高額であるわけではなく、そこが面白みのひとつでもある。
この1956年製のロレックス「オイスター Ref.6480」は、その典型例。まず目に留まるのは、ふたつの王冠マークを配した“Wクラウンダイヤル”だ。
12時位置にエンボス仕上げの王冠と、ロレックスのロゴ上にもうひとつ王冠をプリント。このダイヤルは極めてレアで、まずお目にかかることができない。
また、ダイヤル自体はミニッツインナーサークルデザインで、これは近い年代のオメガなどでよく見かけられるが、ロレックスではなかなか見られない珍しいもの。さらに楔型のインデックスを持ち、3・6・9がアラビア数字となっている。
ダイヤルのコンディションは痛みの原因となるラジウムの夜光塗料を使用していないこともあり、素晴らしい状態をキープしているのも大きな魅力だ。
レア度で見ればミュージアム級ともいえる個体。ぜひ実機を手に取ってみてほしい。
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