高級時計のカスタマイズで人気を集めていたバンフォード ウォッチ デパートメント。その卓越したセンスに注目したLVMHグループが公認するカスタマイザーとして2017年に契約を締結したが、特に親和性が高いのがタグ・ホイヤーだ。
タグ・ホイヤー、レースカルチャーを形にした情熱のコラボウォッチ
双方の主要人物である、ふたりのジョージは仲がよく、インタビュー前も東京の美食情報を交換していたほどだ。
「私たちにとって、タグ・ホイヤーはクールなブランド。そことこういう形で仕事ができるのは幸運なことです」とジョージ・バンフォードが語れば、「私たちも、ジョージという才能があって情熱がある人と出会えてとても幸運だった。このようなプロジェクトは、頭の中だけじゃ生まれないからね。おかげでこれまでにつくったふたつのコラボレーションモデルは大好評だった。みんながタグ・ホイヤーとバンフォードに夢中になってるんだ」とタグ・ホイヤーのCMOジョージ・シズも答える。
そんな魅惑のコラボレーションモデルの第三弾となるのがTeam Ikuzawaとのトリプルコラボレーションだ。
「Team Ikuzawaのような特別なブランドと、ジョージのような才能のあるデザイナーの特別なテイストが加わり、さらに60周年を迎えるアイコニックな『カレラ』がベースとなるのだから、このコラボレーションには特別な意味がある。生沢徹は日本を飛びだし、世界の舞台で活躍したレーサーだった。それだけでなく、実娘であるMai Ikuzawaが、そのレガシーを研究し、真のブランドに作りあげたんだ。
私がF1のサーキットで“Team Ikuzawa”のロゴが入ったトップスを着ていると、F1ドライバーやチーム関係者がみんなサムズアップしてくれるよ。今やモータースポーツ界において、Team Ikuzawaはそういう存在なんだ」とジョージ・シズは興奮を隠しきれない様子だ。
時計には日本的な白×赤の配色を取り入れた。
「日本の時計愛好家は審美眼が深いので、この時計に満足していただけるでしょう。100本の限定生産ですが、正直なところ少なすぎたかな?」とジョージ・バンフォードも満足げだ。
ちなみにボックス内に収まる1967年日本グランプリを制したポルシェ906のミニチュアカーは、ポルシェ本社に製作を依頼したものとなっている。さまざまな情熱が積み重なることで、このコラボレーションは完成したのだ。
タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ×チーム イクザワ by バンフォード
1963年に登場し、2023年で60周年を迎えた傑作「カレラ」をベースにしたコラボレーションウォッチ。Team Ikuzawaのシンボリックなロゴとカラーリングを、巧みに時計に取り入れている。ステンレススティール製のブレスレットとロゴ入りのベルクロ式ストラップも付属。
George CIZ
広告代理店や男子プロテニス協会ATPツアーを経て、2020年にタグ・ホイヤーに入社。チーフマーケティングオフィサー(CMO)として、タグ・ホイヤーのブランドポジショニングを担う。
George Bamford
時計のパーソナライゼーションサービスを提供するバンフォード ウォッチ デパートメントの創始者。根っからの時計愛好家であり、オリジナルウォッチの製作も行う。