ライカカメラ社(Leica Camera AG)が、2022年2月19日(土)からライカ銀座店にて「ライカWatch」の新たなる2機種「ライカL1」と「ライカL2」を発売した。長年、精密機器を製造することで培われた技を踏襲した、機械式の手巻き腕時計の力量とはいかに──。
カメラだけでないライカの製品づくりの本質
1914年に35mmカメラの原型「ウル・ライカ」を開発して以来、多くの著名なフォトグラファーに愛用される高品質なカメラを製造してきたライカは、これまで一貫して製品が“Made in Germany”であることを重視してきた。今回、ライカが発表した「ライカWatch」もその精神にのっとり、開発にあたってドイツのレーマン・プレシジョン社とパートナーシップを締結。ムーブメントをはじめとする多くの部品をドイツ・バーデン=ヴュルテンベルク州のシュヴァルツヴァルト地方にある工場で開発・製造することを可能にしたことで、ドイツ国内での高水準な垂直統合型の製造を実現した。
文字盤上にステータスを表示する特許取得のプッシュ式リューズを採用することで、美しいデザインもさることながら、スモールセコンド針を帰零させることもできる実用的な設計。ともに機械式時計として、新開発の手巻ムーブメントを搭載している。また裏蓋の素材には高硬度のサファイアガラスを使用しており、ムーブメントの動きを眺めることができるシースルーバック仕様になっている。さらに「L2」には、第2時間帯表示と昼夜表示の機能も搭載されているので、どちらの機種を選ぶか悩みどころだ。
外観デザインのコンセプトは、過去に何度もライカの製品デザインに携わった実績がある、ベルリン芸術大学のアヒム・ハイネ教授が担当したもの。ライカ特有の様式美を熟知しているハイネ教授のデザインは、ライカがこれまでに生み出してきたさまざまな製品の特徴がさりげなく取り入れられている。針とアプライドインデックスのデザイン、ステンレススチール製のケースのフォルム、リューズに施した特殊なローレット、カメラのフロントレンズを彷彿させるドーム型の風防は、まさにライカならではの独特のディテールといえる。
アヒム・ハイネ教授は「リューズについては、レーマン・プレシジョン社のマーカス・レーマンとともにアイデアを発展させて磨き上げました。目指したのは、引き出すことで時計を停止させて時刻を合わせる従来の方式ではなく、カメラのシャッターボタンのように押し込む方式でした。押し込むと時計が停止してスモールセコンド針がゼロの位置に戻り、さらにもう一度押し込むと時計が動き始めるという仕組みです。ライカの製品にふさわしいオリジナリティあふれるメカニズムです」と、新しいデザインに込められた想いを語った。
これまで多くの高性能カメラを製造してきた、ライカが生み出す新たな腕時計。多くの腕時計を所有する愛好家でも満足できるクオリティであることは間違いないだろう。
ライカL1
¥1,298,000
手巻き、SSケース、直径41mm
材質:カーフレザー、カラー:ブラック(ステッチは同系色、裏面はレッド)
ライカL2
¥1,815,000
手巻き、SSケース、直径41mm
材質:アリゲーターレザー、カラー:マットブラック(ステッチは同系色、裏面はレッド)
問い合わせ
ライカ 銀座店 TEL:03-6215-7070