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2021.12.12

ロレックス、パテックetc.時計好きならば誰もが一度は手にしたいコレクションの数々は、勝負の証

いついかなる時も仕事にまっすぐ向き合い、成果を残してきた男たち。腕時計に思いを託して勝負を挑む日常を彩るのが、勝負時計だ。最愛の時計たちのストーリーを聞いた。

不動産会社社長 A氏

妥協なきモノ作りに気持ちを鼓舞される

「腕時計は私にとって、起業家としての現在地を示すモノ。買った時計を見れば、その当時の自分の実力がわかります」

住宅の注文販売などを手がける会社で社長を務めるA氏が時計に興味を持ったきっかけは、憧れる経営者たちがみな高級時計を集めていたから。しかし、自身も蒐集(しゅうしゅう)を始めるようになると、腕時計が自分をモチベートしてくれるモノとして重要な存在になっていったという。

アエロ・バン

時計はすべて神戸の時計専門店カミネで購入。最初に購入したのは、ウブロの「アエロ・バン」。

「大きい、小さいは関係なく、仕事は毎日が勝負。だから、毎日つける腕時計はビジネスにおける“戦友”ともいえますね。時計は今15本くらい持っていますが、どれも思い入れがあって、すべてが私の勝負時計です」

リシャール・ミル、ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマ ピゲ、ウブロ……。A氏が所有するのは、時計好きならば誰もが一度は手にしたい錚々(そうそう)たるブランドの時計ばかりだ。

ロレックスのデイトナ

20代の時に買った、ロレックスのデイトナ。「最初はエクスプローラーが欲しかったのですが、もうひと頑張りしてデイトナに」

「時計ブランドの妥協ないモノ作りの姿勢を見ると、背筋が伸びるというか、自分たちも全力で仕事をしていこうと気持ちを鼓舞されるんです」

時計の購入は、神戸の時計専門店であるカミネひと筋。A氏の好みを熟知した専属の販売員と常に連絡を取り、目当てのモデルが見つかればすぐに店舗へ駆けつける。

「人も時計も出合いは一期一会。ビジネスでも同じですよね」

パテック フィリップ

A氏が最近仕事で着用する機会の多い、パテック フィリップの2本。上は、ルイ・コティエ式のワールドタイム。下はアクアノートのトラベルタイム。

人との出会いに感謝し、つながりを大切にする。それは社員との付き合い方にも表れている。

「頑張っている社員に、さらに活躍してほしいという気持ちをこめて、持っている腕時計をプレゼントすることもあります。私の勝負を支えた時計が、部下たちに受け継がれていく。こんな幸せなことはありません」

 

不動産会社社長。近畿エリアを中心に、まちづくりから住宅販売、設計、建築までを幅広く手がけ、高い顧客満足度を実現している。腕時計のほかワインにも目がなく、かなりのワイン通。

TEXT=髙村将司

PHOTOGRAPH=竹中稔彦

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