青森山田高校サッカー部の名将・黒田剛がプロへ。たった1年で前年15位だったFC町田ゼルビアをJ2優勝へ、さらに、2024年はJ1で大躍進中。Jリーグ参戦後初、待望の書き下ろし『勝つ、ではなく、負けない。 〜結果を出せず、悩んでいるリーダーへ〜。』の一部を再編集してお届けする。第6回。
世界中から見られるJリーグにするためにすべきこと
黒田 藤田さん、スポーツビジネスの未来をどのように考えていますか。
藤田 やはり「グローバリゼーション」だと思います。世界の市場を視野に入れないと今後のスポーツビジネスでの成長は難しいです。
なかでもサッカーは、みんなが見ているヨーロッパサッカーにお金が集中します。選手の年俸も高くて優秀な選手が世界から集まるという循環になっていて、そこに対抗し得るにはJリーグも世界から見られるようにしなければいけません。
日本でも優秀な選手が代表に選ばれますが、そのほとんどが海外クラブの所属です。海外移籍は普通ですし、外国人選手には外国人枠があって、それには元々の事情があるので簡単には難しいでしょうけど。
イコールフィッティング(条件を統一)しない状況で、Jリーグはアジアを代表するリーグにすると言っていますが、市場を大きくするような工夫がリーグ側に必要です。
やはり、この選手がJリーグにいるから見たいと思われる外国人選手を多く連れてきて活躍させないと世界に売れないです。
逆に超ドメスティックに日本のプロ野球みたいに移籍などガチガチにして、国内で盛り上げるという方法もあるのですが、サッカーは絶対そちら側は向いてない。
やっぱり世界中から見られるリーグにしていかないといけない。優秀な選手がどんどん海外に出ていくだけで、その残りで試合をしているリーグということになってしまいます。