毎度お騒がせしております。キングコング西野です。今回の記事は、毎朝voicyという音声メディアで配信している「#西野さんの朝礼」でお話ししたことから、編集して紹介させていただきます。(※今回の記事を音声で楽しみたい方はコチラ)
今日は『うまくいかない経営者の共通点』という話をしたいと思います。
【連載「革命のファンファーレ2~現代の労働と報酬」】
第77回 「一点突破の繰り返し」に、「Connecting the dots」がある!
僕、仕事の9割5分は「裏方」の仕事です
僕は、プレイヤーとして前に出ることにはさして興味がなくて、スケジュール帳を見てみても、仕事の9割5分は「裏方」の仕事です。
脚本を書いたり、絵を描いたり、あとは、作品を届ける仕組みを作ったり、作品作りに必要な予算を作る仕組みを作ったり…まぁ、そんな感じです。
自分が作ったものを、客席から観るのが好きなんだと思います。
その中で、「脚本を書く」とか「絵を描く」という作業に関しては、そもそも映画とかミュージカルの脚本を書いている人の絶対数が少ないわけですから、コツとか苦労を共有することはできませんが、「作品を届ける(売る)」とか、「予算を作る」という部分に関しては、全ての職業に絡んでくる重要な問題ですので、ここは共有できるなぁと思っています。
あとは「チームづくり」もそう。
そして僕は、この「届ける」ということと、「予算を作る」ということと、「チームづくり」が意外と得意というか、たぶん、日本でトップクラスぐらいに得意で、芸人をやるにしても、絵本作家をやるにしても、ミュージカルを作るにしても、映画を作るにしても、ウェブサービスを作るにしても、NFTをやるにしても、そこが結構活きています。
『ニシノコンサル』で見えてきた、うまくいっていない経営者さんの共通点とは
そんなこともあって、「なんか偉そうで嫌だなぁ」と思いつつ、だけど需要があるので「コンサル」めいたことをやっていたりします。
『ニシノコンサル』とか言って。
「経営者さん、個人事業主さんの話を、マンツーマンで聞いて、一緒に打ち手を探っていく」ということをず〜っとやっていて、これまでに300社ぐらいとお付き合いさせていただいたのですが、ず〜っとやっていると見えてくるのが、「うまくいかない(うまくいっていない)経営者さんの共通点」です。
うまくいく人はマチマチなので、ちょっと分からないのですが、「これをやっちゃう経営者さんって、絶対にうまくいかないよね」というのはあって、それは何かというと「立ち上げの時点で、Connecting the dots(コネクティング・ザ・ドッツ)を設計しちゃう人」です。
「Connecting the dots」という言葉は、スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式のスピーチで使ったことで有名になりましたが、要するに、「過去の経験が、当時は思いもよらなかったことに活かされるよ」みたいなことです。
たとえば、僕はいろんなビジネスを仕掛けるので、講演会に呼んでいただく機会が本当に多いんですけども、ぶっちぎりでお喋りが上手いんです。
自分で言うのもアレなんですけども…それこそ、日本武道館で「ラグジュアリー戦略」についての講演をしたりして、お客さんを沸かすんですけども、そんなヤツ、いないじゃないですか?
これはもう明らかに「芸人」の経験が活きているんですね。
どの経営者さんよりも、舞台に立っているので、その経験が活きています。
他にも、ミュージカルを作る現場では、キャストさんや、クリエイティブスタッフさんを集めて、「この絵が欲しいです」という説明をする時に、実際にスケッチブックに絵をササッと描いて、チームメンバー全員にイメージを共有するんですけども、これは明らかに「絵本作家」の経験が活きている。
ご存知ない人もいるかもしれませんが、僕、メチャクチャ絵が上手いんです。
アニメーション映画を作る時は、当然「キャラクターの動きをどうするか?」「喋り方をどうするか?」という話になるんですが、難しいシーンでは、アニメーターさんに集まっていただいて、皆さんが見ている前で僕が実践するんです。
一回、やって見せて、「こんな感じで」とお渡しする。
これは完全にキングコングの初期のやり方で、キングコングの漫才って僕が書いていたので、一回梶原君にボケの感じをやって見せて、「こんな感じで」とお願いしていたんですけども、その経験が活きています。
点が繋がって「Connecting the dots」。まずは目の前のことに全力を
点と点が繋がって、まさに「Connecting the dots」なんですけども、ポイントは、
芸人をやっている時は、その先に待っている講演会のことなんて考えていなかったし、
絵本を描いている時は、その先に待っているミュージカルの演出のことなんて考えていなかったし、
キングコングをやっている時は、その先に待っている映画作りのことなんて考えていなかったってことです。
全部、「そういえば、あの時の経験が活きている」という後付けで、その時その時は、目の前のことに全力を注いだんです。
だって、芸人として売れるのも大変だし、絵本作家として売れるのも大変だし、漫才師として売れるのも大変なんだもん。
後先考えずに、まずは目の前のことに全勢力を注がないと、結果なんて出せない。
それをですね、「ここで、これをやって、この経験がここに活きて、そして、ここで生まれたエネルギーをこっちに使って…」みたいに事前に計画を立てる人がいるんですけども、こういう人は百発百中で失敗していますね。
「ここで生まれたエネルギーをこっちに回して」とか「ここで予算を作って、この予算はここに使って」みたいなシナジーマップを作るのはメチャクチャ重要なんですけども、それは「いくつかヒットさせた後の作業」なんです。
いくつかヒットさせた後に、「無駄な動き」をチェックする機能としてのシナジーマップなんです。
なんか僕、手広くやっているように見られるかもしれませんが、そんなことは無くて、たとえば19歳でこの世界に入った時にはまず「芸人」に1日20時間ぐらい費やして、「同世代の芸人を全員ねじ伏せる」ということをやって、次に進んでるんです。
このへんの話は梶原さんに聞いてください(笑)。
なので、まずは「一点突破」を目指した方がいいと思います。
「一点突破の繰り返しに、Connecting the dotsがある」という感じです。
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西野亮廣/Akihiro Nishino
1980年生まれ。芸人・絵本作家。モノクロのペン1本で描いた絵本に『Dr.インクの星空キネマ』『ジップ&キャンディ ロボットたちのクリスマス』『オルゴールワールド』。完全分業制によるオールカラーの絵本に『えんとつ町のプペル』『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』。小説に『グッド・コマーシャル』。ビジネス書に『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』『新世界』。共著として『バカとつき合うな』。製作総指揮を務めた「映画 えんとつ町のプペル」は、映画デビュー作にして動員196万人、興行収入27億円突破、第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞という異例の快挙を果たす。そのほか「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」の長編映画コンペティション部門にノミネート、ロッテルダム国際映画祭クロージング作品として上映、第24回上海国際映画祭インターナショナル・パノラマ部門へ正式招待されるなど、海外でも注目を集めている。また「えんとつ町のプペル」は、ミュージカルや歌舞伎にもなっている。
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