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2022.07.22

TikTokクリエイター運営者が考える、釣りとビジネスの意外な関係性

周囲に造形物はいっさいない、自然に囲まれた「海」。そこに身を置き、遊びに興じる時間は、仕事とはまた違う充足感と喜びをもたらしてくれる。3人のエグゼクティブが語る、海遊びの魅力とは──。【特集 海を愛するエグゼクティブたち】

大社武氏

釣りもビジネスも"勝負どころ"を逃さない

「うわっ、この鯛、大きい!」、「やっと釣れた! 粘った甲斐があったな(笑)」。クルーザーで獲物が釣れるたびに、仲間とともに歓声をあげるのは、広告代理事業や、インフルエンサー事業などを展開するTORIHADAの大社武社長。3年前、友人に誘われたのを機に釣りにはまり、以来週1ペースで出かけているという。

乗り合いの釣り船を利用

横浜のマリーナから出発したチャーターボート"Bullmari"にて館山沖のポイントへ。「クルーザーを借りきって仲間と出かけることもあれば、ひとりで乗り合いの釣り船を利用することも」。

「初めて釣りをした時、魚の生命力に驚きました。すごい力で竿を引くし、釣った後も勢いよく跳ねる。釣りは、一番身近な狩猟行為と言われますが、本当にそう。東京湾なら、都内から30分程度で行けますし、狩猟免許も不要。釣った魚を、自分でさばいて食すという点でも、狩猟感を味わえます。

真鯛狙いのタイラバのプラン

取材当日はアオリイカ狙いのボードエギングと真鯛狙いのタイラバのプランで出港し、この日は大漁!

それに、船の上では全員が平等です。船の上で最も偉いのは、その日一番多く、一番大きい魚を釣った人。肩書や所属といった"冠"なしで、居合わせた人たちと、無邪気に笑い合えます。都会が何者かになるための場所だとしたら、釣りは何者にもならなくていい場所というか。対極にあるふたつの居場所を持つことで、人生のバランスをとっているのかもしれません」

チャーターボート"Bullmari"

ウェアにもこだわっており、ヘリー・ハンセンを愛用。「機能性が高く、何より、デザインも僕好みなんです」

学生時代から起業を視野に突っ走ってきた大社氏にとって、釣りはビジネスに通じる面白さもあるという。

「釣りは準備が9割。特に僕がやっているルアーフィッシングは、準備も戦略もなしに偶然釣れるなんてことは、ほとんどありません。目的の魚とエリアを決めたら、最近、そこではどんな道具を使い、どんな釣果があったかをリサーチし、当日の気候や潮の流れ、魚の種類なども考えながら、持っていくルアーや竿を選ぶ。その時間もワクワクします」

ルアーは常時30種類ほど持参

ルアーは常時30種類ほど持参し、当日の状況に合わせ、10種類ほど使用する。

釣っている最中も、刻々と変わる水の状態や天候、魚の反応に合わせて、ルアーを替え、釣り方を調整する。その戦略がハマった時に、狙った獲物を手にすることができるのだ。

アジからマグロまで、幅広く釣る大社氏は魚によって適したルアーや竿を替えるため、多数のギアを所蔵。

「釣りもビジネスも、"勝負どころ"を逃さないことが大切。ここ数年、意志を持って活動するクリエイターが次々と登場し、そのフォロワーが増えているなど、TORIHADAは今、"時合い"が来ていると実感しています。ビジネスでこそ、その読みは外せない。戦略を練り、成果が出れば、その再現性を高める。万全な準備を追求し、これからも前進していきます」

 

Takeru Okoso

渋谷にある本社にて。現在は、上場を目指し、事業を拡大中。

Takeru Okoso
TORIHADA 創業者Founder。1987年東京生まれ。大学卒業後、サイバーエージェントに入社し、グループ会社の設立やマーケティング責任者を経て、2017年TORIHADAを創業。日本最大規模のTikTokクリエイターのキャスティングネットワークやクリエイターエコノミーサービス「Fanme」を運営。

【特集 海を愛するエグゼクティブたち】

TEXT=村上早苗

PHOTOGRAPH=舛田豊明

COOPERATION=Bullmari Fishing Navigator

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