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2022.04.07

高木美帆が追い求めた表彰台のトップ──連載「コロナ禍のアスリート」

まだまだ先行きが見えない日々のなかでアスリートはどんな思考を抱き、行動しているのだろうか。スポーツ界に暮らす人物の挑戦や舞台裏の姿を追う連載「コロナ禍のアスリート」から、高木美帆の戦いをまとめて振り返る。※2021年、’22年掲載記事を再編

3度目の五輪を迎えるスピードスケート・高木美帆の境地とは?

2022年2月の北京五輪に出場する日本勢で最も金メダルに近い存在のひとりであることに疑いの余地はない。スピードスケート女子の高木美帆(27=日体大職)が2021年11、12月に開催されたW杯第1~4戦で圧倒的なパフォーマンスを見せた。

1000mと1500mの2種目で日本スケート連盟が定めた順位基準を満たし、年末の日本代表選考会を待たずに、北京五輪出場権獲得を確実にした。2018年平昌五輪で銀メダルを獲得した本命種目1500mは1強の様相を呈しているが「五輪は全く別物だと思っている」と油断はない。

1500mはW杯第1~3戦の3レースを滑り全て優勝。標高約1400mで空気抵抗の低い米ソルトレークシティーで開催された第3戦は1分49秒99の好タイムを叩き出した。1分49秒台は女子では高木美帆しか足を踏み入れていない領域。自身が3季前に同じリンクで出した世界記録まで0秒16に迫った。

平昌五輪で銅メダルを獲得した1000mはW杯第1、2戦が2位で、第3戦が優勝。第4戦は1000m、1500mの出場を見送り、今季W杯で初めて3000mを滑った。3分55秒45で自身の日本記録を1秒64更新。格下のBクラスで1位となり、Aクラスでも3位に相当するタイムだった。今季W杯の個人種目は出場全7レースで2位以上。通算勝利数は15まで伸び、小平奈緒、清水宏保(ともに34勝)、堀井学(22勝)に続く日本勢歴代4位に浮上した。

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冬季五輪・日本人最多のメダルを獲得! 高木美帆の変わらぬ想い

写真:新華社/アフロ

手が届きそうで届かない。北京五輪に出場中のスピードスケート日本代表の高木美帆(29=日体大職)は7日に国家スピードスケート場で行われた女子1500mで1分53秒72の2位となり、2018年平昌五輪に続く2大会連続の銀。本命種目で悲願の個人種目の金メダルを逃し「また勝てなかったんだな」と漏らした。

「前回は金メダルを獲れなかった悔しさとメダルを獲れたうれしさが入り交じっていたが、今回は金メダルを逃した悔しさが強い。普段戦っている舞台と五輪は違うことを痛感している」

平昌五輪で0秒20差で敗れたイレイン・ブスト(35=オランダ)に0秒44差で再び屈した。最終15組のアウトスタートで登場。3組前を滑ったブストが五輪記録を0秒23更新するタイムでトップに立っていた。高木美帆は「ブスト選手のタイムは聞こえていたが、それで力んだりとか〝やばいぞ〟という感じはなかった。私が力を出せれば勝てるし、出せなければ届かない。自分にとって大きな要素にはならなかった」と平常心を保った。最初の300mを出場選手で最速の25秒10で通過。果敢に攻めたが、残り3周のラップは全てブストを下回った。

空気抵抗の少ない高速リンクで、世界で唯一1分50秒台の壁を破っている世界記録保持者。今季W杯は3戦全勝で優勝候補の筆頭だったが、五輪本番で落とし穴が待っていた。メダルを視野に入れて臨んだ5日の3000mで6位。4年前の5位を下回り「多少の不安や迷いが出た」と自信が揺らいだ。’15年から師事する日本代表のヨハン・デビット・コーチがコロナ感染で隔離中。3000mのレース後にはLINEで「強い気持ちで1500mに向かうだけだ」と勇気づけられたが、コーチ不在もメンタルコントロールを微妙に狂わせた。

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氷の神様は見ていた、高木美帆のオールラウンダーの原点

写真:新華社/アフロ

極限状態で戦い抜いた3度目の五輪が幕を閉じた。北京五輪最終日の20日。日本選手団主将のスピードスケート高木美帆(27=日体大職)は北京市内のメインメディアセンターで会見に臨んでいた。隣には女子団体追い抜き銀メダルメンバーの姉・菜那(29=日本電産サンキョー)、佐藤綾乃(25=ANA)がいる。年間300日超の合宿で苦楽をともにしてきた仲間にも支えられ、5種目で7レース、計1万3200㍍を滑りきった。

「五輪は本気を味わえる場所だと強く感じた。本気の舞台で本気で戦えるのは幸せ。しんどい期間もあったけど、楽しかった」

手にした勲章は金1、銀3。一大会4個のメダルは冬季五輪の日本人最多となった。金銀銅を獲得した2018年平昌五輪を含めた通算メダルは7個。競泳男子平泳ぎ2大会連続2冠の北島康介、体操のキング内村航平らに並ぶ6位タイで、女子では柔道の谷亮子らの5個を超えてトップに立った。「同じメダルでも自分の中で感じる気持ちがこんなに違うんだな」と4つのメダルを首から下げ、実感を込めた。

最初のレースとなった3000mは6位で、4年前の5位を下回った。続く1500mは優勝候補の本命に挙がりながら銀。3種目はレース経験の少ない500mで望外の銀を手にした。4種目は連覇を狙った女子団体追い抜き。決勝でカナダをリードしていた最終周の最終コーナーで姉・菜那が転倒するまさかの結末が待っていた。

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TEXT=木本新也

PHOTOGRAPH=新華社/アフロ

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