4月3日の富山より「葉加瀬太郎 オーケストラコンサート2022〜 The Symphonic Sessions 〜」(全国12会場15公演)を開催する、ヴァイオリニスト葉加瀬太郎。ハマりにハマっている趣味の釣りは、音楽ライブにも生きるという。その真意とは?【シン・男の流儀】
釣りによって人生がより面白くなった
初体験から10年、演奏旅行の際もコンパクトに収納できる竿を携帯するほど、釣りにハマっている葉加瀬太郎氏。
「たとえ実現できなくても、これがスーツケースに入っているだけで、ワクワクします。ツアーの合間にスタッフと海釣りをした時もすごく楽しくてね。誰が釣っても、“みんなの釣果”だから嬉しいし、盛り上がる。年齢も役職も関係なく、その日一番の大物を揚げた人が竿頭として称賛されるのも、釣りの魅力ですね」
トローリングから管理釣り場まで、さまざまな釣りを体験してきたが、最近はニジマスと鯛釣りに夢中になっている。
「ニジマスや鯛は、揚がるまで遊んでくれる魚。(糸を)引いている時に腕に感じる、ドゥドゥン、タタンという独特のリズムは、まさに生命そのもの。それが忘れられなくて、また出かけたくなるんでしょうね。特に自分に向いていると思うのが、タイラバというルアーを使った静かな釣り。水の中をイメージしながらルアーを細かく動かすんですが、同じ動きだと魚に見切られ、逃げられてしまいます。どこでアクションを入れるか、アタりを感じた瞬間にクイッとかける度胸があるか。いわば魚との駆け引き。実はこれ、ステージの上でも生きるんですよ」
ライヴにはハプニングがつきもの。そこで的確に対応するには、冷静さと集中力、瞬時の判断力が不可欠だ。釣りは、そんな精神を鍛えるのに最適な趣味だという。
「釣りを始めたことで、今まで接点がなかった人たちと出会い、抜群に旨い魚を味わえ、大自然にゆったりと身を置くという贅沢な時間を体験できました。釣りは、僕の人生を、さらに面白くしてくれたんです」
葉加瀬氏と釣りの蜜月、まだまだ続きそうだ。
葉加瀬太郎の釣りの流儀
1. 年齢も役職も超越できる
2. 生命のやりとりを実感
3. 魚との駆け引きで精神を鍛える