1972年の設立以来、一貫して日本(福井県・鯖江)製の高品質なアイウエアを生み出し続ける「EYEVAN」。その眼鏡をかけた熱き男たちを写真家・操上和美が撮り下ろす連載「男を起動させる眼鏡#36」。
PERSON 36
俳優/高良健吾
「長く使えるよいモノを選びたい」
両親も兄弟もみんな近視。そんな中で唯一視力がよかったという高良健吾氏は、あくまでもファッションとして眼鏡をかけてきた。
「これまでに眼鏡は、30本近く購入してきました。同じようなフレームに見えても、ブランドやデザインによってかけた時の感触が微妙に違うので、どんどん増えていって。基本的にデザイン重視でしたが、30代になってついに視力が低下し始めてからは、軽く度が入った眼鏡がレギュラーですね。好きなタイプは、シルバーの細いフレームタイプ。かけているかどうかわからないくらいの存在感が好きです」
ストリート系のファッションを好み、プライベートではキャップをよくかぶる高良氏。キャップに眼鏡、そして昨今はマスクも必要となると、顔回りの情報が多すぎる。そのためシンプルな眼鏡を好むのだ。
今回の取材の際も、用意された10本の眼鏡の中からまず手に取ったのは、シルバーの細いフレームのタイプだった。しかしいろいろとかけ比べ、最終的に「770」というモデルを選んだ。
「鼈甲風のアセテートのフレームは、これまでかけたことがないタイプ。もう少し髪を短くするなら、これくらい存在感があってもいいかも。カジュアルなファッションはもちろんですが、スーツにも似合うかな。この眼鏡をかけて感心したのが、かけ幅のバランスがすごくいいこと。大切なのは“顔への収まりのよさ”。それこそ1㎜幅が違っても、まったく別物になってしまいますからね」
実はこの「770」は、3年前にサングラス用としてリリースされたものをリサイズし、再デザインしたもの。まさに“収まりのよい眼鏡”である。
「アイヴァンの眼鏡をかけるのは初めてですが、以前から気になるブランドでした。繊細な製品作りをしている印象でしたが、ヨロイ部分は裏側まで綺麗に仕上げていて感動しました。眼鏡が身近な環境で育ったせいか、眼鏡とは一生付き合っていくものだと思っています。もちろんファッション的な要素もありますが、僕にとっては視力矯正のための生活必需品という役割が徐々に大きくなりつつある。だからこそ長く使えるよいモノを選びたいですね。最近はブルー系のレンズを合わせるのが好き。空を眺めると、青みが強まって、本当に気持ちがいいんですよ」
高良健吾氏にとって眼鏡は、クオリティ・オブ・ライフを高める鍵となっているのだ。
Kengo Kora
1987年熊本県生まれ。2006年に映画『ハリヨの夏』で映画デビュー。その後、数々の話題作に出演。’11年『軽蔑』で日本アカデミー賞新人俳優賞、’12年『苦役列車』で同賞の優秀助演男優賞、’13年『横道世之介』ではブルーリボン賞主演男優賞などを受賞。現在は、大河ドラマ『青天を衝け』の主人公・渋沢栄一の従兄・渋沢喜作を演じている。
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