1972年の設立以来、一貫して日本(福井県・鯖江)製の高品質なアイウエアを生み出し続ける「EYEVAN」。その眼鏡をかけた熱き男たちを写真家・操上和美が撮り下ろす連載「男を起動させる眼鏡#29」。
PERSON 29
俳優/綾野 剛
「眼鏡はコンプレックスを隠すものでした」
眼鏡をかけるようになったのは、中学生時代だという綾野剛氏。しかしその理由は意外だった。
「眼鏡はコンプレックスを隠すものでした。自分の目が嫌いだった。目が合うだけで嫌悪感を抱かれ生意気だと言われることもあり、自分の眼は人に害を与えるものなのだ、眼を隠す以外に自分には生きる権利がないんじゃないかとさえ思っていた。しかしテレビを見ていると、カッコよく眼鏡やサングラスをかけている人が活躍している。そこで親の眼鏡のレンズに、マジックで色を塗ってかけてみたんです。すると鏡の前に立っているのは自分じゃなく、新しい誰かになっていた。その瞬間に、ちょっと先に進める光が見えてきた。僕にとってサングラスや眼鏡は、1日1日を乗り越えていくための大事なファクターであり、人生を変えてくれたものなのです。そして今ではライバルみたいな存在。眼鏡をしている僕の方が魅力的なのか。それとも外していた方がいいのか。強者です」
眼鏡に救われた綾野氏は、今でも仕事やプライベートで眼鏡を愛用している。そして作品の役柄に合わせて眼鏡を選ぶだけでなく、友人や共演者のプレゼントとして選ぶことも少なくないそうだ。特にここ数年はアイヴァン 7285を多くかけるようになっているという。
「アイヴァン 7285の眼鏡は役作りでとても支えられていて、役柄に対してどう見せたいか、どう生きたいか考え、店舗のスタッフの方と相談しながら眼鏡を選ぶことも多いです。今出演しているドラマ『恋はDeepに』の蓮田倫太郎がかけている眼鏡もそうです。アートワークとしてデザインをすごく重視した眼鏡も美しいですが、アイヴァン 7285の眼鏡はかけて完成される。別の新しい自分に出会うこともできるし、役者の仕事では新しい役に眼鏡を合わせることもある。それはとても自然なクリエイティブなことです。生活の一部に埋没するわけでもなく、一緒に次の一歩を踏み込んでくれるもの、それがアイヴァン 7285の眼鏡なのだと思います」
今回着用している眼鏡は「177」。クラウンパントと呼ばれるクラシカルなフレーム形状で、通常はセルフレームを用いるが、こちらはメタルフレーム。そこに薄いグリーンのレンズを合わせた。
「今回の眼鏡を選ぶにあたっては、敢えてアイヴァン 7285のスタッフにお任せしました。普段僕がかけているようなタイプを選ぶのではなく、アイヴァン 7285のアートワーク、すなわち人がかけた時に違和感があるものでも問題ないので、自信を持って出せる眼鏡を選んで欲しいとお願いしました。チームアイヴァン 7285が眼鏡に対して真摯に向き合った結果を、僕はかけたかった。僕自身もこの眼鏡が活きるように髪型なども考えましたし、自分からこのアートワークに入っていきたかった。それがこの企画に対する本当のコラボレーションです」
Go Ayano
1982年岐阜県生まれ。2003年ドラマ『仮面ライダー555』で俳優デビュー。'11年NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』で一躍注目を集める。その後もドラマ『空飛ぶ広報室』『最高の離婚』『八重の桜』と出演作が立て続けに話題となり、第22回橋田賞新人賞を受賞。その翌年'13年には映画『横道世之介』『夏の終り』で第37回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。'14年には主演映画『そこのみにて光輝く』で第88回キネマ旬報ベスト・テン、第36回ヨコハマ映画祭、第69回毎日映画コンクール、第24回日本映画批評家大賞、第29回高崎映画祭などの主演男優賞を受賞した。現在、石原さとみとW主演のドラマ『恋はDeepに』(日本テレビ系)に蓮田倫太郎役で出演中。
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