師匠か、恩師か、はたまた一生のライバルか。相思相愛ならぬ「相師相愛」ともいえるふたりの姿をご紹介。連載「相師相愛」第52回は、大企業役員から社長になったふたり。
ポッカサッポロフード&ビバレッジ代表取締役社長 征矢真一が語る、津原周作
お会いしたのは、ホールディングスの財務担当役員だった4年前。津原さんは副頭取で、役員同士のお付き合いでしたが、「この人は飲みに行ったら絶対に楽しい」とピンときたんです。それは嗅覚でわかる(笑)。サッポロビールに入社してから34年、大概外したことはありません(笑)。
それで食事に行ってみたら、ご縁が重なっていることもわかりまして。同じ千葉県在住で、しかも住んでいる街は隣同士。さらに飼っている犬がふたりとも柴犬だった。それで一気に仲よくなっちゃったんです。
とにかくフレンドリー。交友関係もとても広くて。パーティでは、いつもまわりに人の輪ができて、みんなで和やかに談笑されている。人を気持ちよくさせる人ですね。
お互い今年、ほぼ同じタイミングで社長になったんですが、この状況下で互いのお祝い会ができていません。早く行きたいですね。いろんな話を、今度は社長同士でしてみたい。初めて食事をご一緒した鰻にしましょう(笑)。
飲みに行っても、私はビールしか飲みません。それはビールが好きだから。他のお酒を飲む理由もない(笑)。ただ、私に付き合って、ずっとビールというのも大変だと思っているんです。だから、どうぞお好きなお酒を飲んでください、と申し上げるんですが、みなさん遠慮されてしまう。でも、津原さんは「そうですか」と、好きなお酒を注文される(笑)。無理しないで、好きなものを飲んでくださるほうが、実はこちらもラクなんですよね。
本当に心地よく、楽しく飲める。お付き合いくださって、本当にありがたいです。
みずほリース代表取締役社長 津原周作が語る、征矢真一
とにかく明るくてほがらか。友達になってもらえそうだな、と思うと私も近づいていくほうですが、食事に行ったら、すぐに打ち解けて。プライベートな話もたくさんさせてもらって親しくなって。お酒も楽しい。そしてたくさん飲まれる。それこそ横綱クラス。だから気をつけているのは、サッポロビールの在庫がたっぷりある店に行くことです(笑)。
銀行でいろんな方とお付き合いをしてきましたが、製造業の方は自社製品の愛が強い人が多い。なかでも征矢さんは、ズバ抜けて強い印象がありますね。本当に製品愛に溢れています。そして何でも、限界を超えて挑もうとされる。自分でやれることには限りがあるわけですが、そういう時には、カッコつけたりせずに誰かのサポートにもうまく頼られるんです。だから、最高レベルのものになるんだと思います。
3ヵ月先になられた社長の先輩ですが、早くゆっくりお祝い飲みに行きたいですね。やっぱり、まずは鰻でしょうか(笑)。
社長就任後、征矢さんが夕刊紙のインタビューを受けられていまして。仕事からプライベートまで、たくさんお話になられていて、楽しく拝読しました。いろいろお話をお聞きしていましたが、やっぱり知らないこともあるんですよね。大概のことは聞いていましたけど(笑)。
特に気になったのは、好きな食べ物に「ナポリタン」と答えられていたことで。私はてっきり鰻だと思っていたので、これにはびっくりして。どうやら、行きつけの店があるようで。
鰻の次は、ぜひナポリタンを食べに行きましょう。楽しみにしています。
Shinichi Soya(右)
1963年生まれ。横浜国立大学卒。’86年サッポロビール入社。北海道本社戦略企画部長、サッポロホールディングス常務取締役などを経て、2020年3月より現職。
Shusaku Tsuhara(左)
1960年生まれ。慶應義塾大学卒。’83年富士銀行(現みずほフィナンシャルグループ)入行。みずほ銀行副頭取、興銀リース副社長を経て、2020年6月より現職。