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2020.07.18

写真家・操上和美が40年以上通い続ける鍼灸師の「日本一痛いはり」とは?

84歳の操上が求めるのは、写真家として“使える肉体”。驚異的な肉体を支えるメンテナンスの秘密とは?

「治すのではなく整えるためです」

40年以上もの間、定期的に操上が通い続けているのが鍼灸院だ。1回30分で100本以上のはりを打つ、各界の著名人から絶大な信頼を得ている鍼灸師・竹村文近(たけむら・ふみちか)氏が治療を行う。後進の育成にも力を注ぎ、日々鍼灸の可能性を探求する。

「はりを打ったり灸を据えると細胞が活性化し、身体の抵抗力や自然治癒力が高まりますが、大切なのは生活サイクルに組みこむことです。そうすれば、身体の状態やコンディションが自分でわかるようになり、ケアの方法もわかってくるんです。その最たる人が操上さんです」

操上にとって写真家として動く身体がなければ何の意味もない。群を抜くのはやはりその継続力だ。

「壊れる前にやるのが、メンテナンスなんです。40年やり続けてきた。壊れてからでは意味がないから」(操上)

「日本一痛いはり」といわれる竹村氏のはりは、時に足に電流が流れるほどというが、操上は「じんわり温かくなる」と意に介さない。「本気で身体を治そうとしている相手には、本気で向き合うから効果を得られるんです」と言う竹村氏。名手との信頼関係を築くことも、健康な身体を維持する秘訣なのだろう。

主に使うのは、特注のステンレス製のはり。他に金鍼やディスポーザブル鍼も併用する。また、腰のツボに置鍼し、もぐさを丸めて載せ、「灸頭鍼」の温熱効果で凝りを和らげる。修業を通して身につけた「手の目」がはりを打つ所や灸を据える所を教えてくれるという。

竹村文近氏の元で学んだ鍼灸師の治療院
鍼灸かぐら(東京都・杉並区)TEL:03-3313-5989
鍼灸栗原治療院(千葉県・野田市)TEL:04-7199-2639
鍼灸ひがし(東京都・世田谷区)TEL:03-6804-4318
鍼灸ひがし分院(宮崎県・えびの市)TEL:080-8817-8674
鍼灸あさの葉治療院(東京都・台東区)TEL:03-5834-7809
鍼灸河野治療院(神奈川県・横浜市)TEL:045-641-6383
鍼灸大津治療院(愛知県・名古屋市)TEL:052-782-1123
鍼灸横山治療院(東京都・府中市)TEL:042-334-2663

Fumichika Takemura
1948年東京都生まれ。鍼灸学校時代に関卓郎氏に師事し、「指一本でも楽になってもらうために全力を尽くせ」という教えを常に実践。新規は受けつけていないが、氏の元で学んだ鍼灸師が各所で開業。著書に『鍼を打つ人』(集英社)、『はり100本』(新潮社)、『はりは女性の味方です』(平凡社)、『腰鍼ー心身の痛みを断つ! 』(角川書店)、『響きあう鍼灸』(毎日新聞社)、『打てば響く 音の力、鍼の力』(NHK出版)、『鍼灸 本当に学ぶと云うこと』(医道の日本社)がある。

TEXT=編集部

PHOTOGRAPH=木村抄子

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