一生ものの趣味として、サーフィンを選んだ中村氏。 楽しみ方の変化には、彼の人生が投影されていた。
「自分に関わるすべての人をリスペクトできているか、それを再確認する場です」
サーフィンに魅せられる理由を、そう語るらーめん店グループ、AFURI代表の中村比呂人氏。始めたばかりの頃は、どれだけ大きい波に、格好よく乗れるかを意識していたという。いわば、自分や自然との戦いの場でもあった。
それが、がむしゃらに働いていた創業時は、ストレス発散と同時に癒やしの時間に変化し、20 代後半以降は、自分が好きなスタイルに徹するように。そして今は、波に合わせて板や乗り方を変える、余裕のある遊び方となった。
サーフィンとの向き合い方は、その時々の中村氏の生き方を反映しているかのようだ。
「自然はもちろん、人のこともリスペクトするのがサーフィン。僕が、AFURIに関わるすべての人にニュートラルに接することを心掛けているのは、サーフィンでその大切さを学んだことが大きいです。今は、サーフィンが自分の軸がぶれていないかを再確認する場になっているのかもしれません」
友人に誘われ、ハワイにサーフトリップ。
Hiroto Nakamura
1975年神奈川県生まれ。2001年、神奈川県阿夫利山の麓に「ZUND-BAR」をオープン。’03年「AFURI恵比寿」を開業し、現在国内10店、アメリカ・ポートランドに2 店展開し、今夏、ポルトガルにも進出。