京都には知られざる歴史を有する寺や庭も多い。今回ゲーテでは、自らを「石おたく」と称する、庭園デザイナーの烏賀陽百合さんとともに、普段はなかなか拝観できない名庭を巡った。奥深い京都の魅力をご紹介。【特集 京都の秘められしスポット】
庭を愛で、自分を見つめなおす静かな時間が力をもたらす
正長元年(1428年)、室町4 代将軍足利義持の正室、日野栄子が創建。その後は宮家、摂関家の子女を迎え尼門跡寺院として継がれてきた。
「慈しみの庭と呼ばれるこの庭は、樹齢数百年の楠木がご神木。その楠木の下にある大きな石は、秀吉が座って瞑想したことで知られています。秀吉が、その後どんどん出世して、太政大臣にまで上りつめたことから、出世石とも言われています。そういう意味ではパワーをいただけるスポットですね」(烏賀陽さん)
秋の特別公開では、非公開の毘沙門天様を拝観できるほか、写経やお茶のもてなしも体験できる。
Jijyu-in Temple
住所:京都府京都市上京区 堀川寺之内上ル百々町540
※秋の特別公開は10月1日~12月11日、予約はHPから。自分供養・お茶席付¥5,000