スイング修正以外にスコアアップにつながる要素とは?

世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子・吉田洋一郎による、最新ゴルフレッスンコラム27回目。顧客の多くが国内外のエグゼクティブ、有名企業の経営者という吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。
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見直すべきはスイングよりプレーの間

私のレッスンを受けに来る人は、皆スイングに悩みを抱えてやってくる。ドライバーが飛ばない、ロングアイアンで高さが出ない、アプローチの距離感がそろわない。いずれもスイングなどの技術に関することだ。でもアマチュアの場合、ショットの修正以外にスコアアップにつながる要素がいくつかある。その1つがラウンドにおけるショット間の"間(ま)"だ。

1ラウンドはだいたい4~5時間くらい。たとえ1ラウンド120回打つ人でも、ショットの時間よりそれ以外の時間のほうが長い。この長い“間”の時間がスコアを左右する。ショット前に準備を万端にしておかないとミスショットの確率は高くなるし、逆に準備ができていればショット自体が失敗しても、スコアへの影響を抑えられるかもしれない。

ティショットの前にはホール全体を見渡して(見えない場合はホール図を見て)、2打目、3打目とグリーンに乗るまでどの距離をどこから打つかを想定しておいてほしい。ミスショットで仮に想定通りにならなくても、コースレイアウトを一度インプットしておいたことでその次の1打の準備になる。そしてその想定のためにはティショットはどのあたりに落とすのか、ティグラウンドのどこに立てばよいのかまで考える。このように打つ前に頭の中で全体像を描いてから逆算してティアップをすると、ティショットでミスの許容範囲が広がるし、セカンドショット以降でも慌てることはない。

セカンド地点に行ってみたらホール図と印象が違ったということはザラにある。だからセカンド地点に行くまでの“間”にコースの地形をぼんやり眺めながら、起伏や風といったホール図では分からない要素を把握しておくことが重要なのだ。

プロがルーティンを大事にする理由

ゴルファーにはなぜかせっかちな人が多く、ショットを打つ前のリズムやスイング自体が早くなる傾向がある。急がなくてはいけない状況ではプレーとプレーの間は早くしなくてはならないが、ルーティンやスイングまで早くなってはいけない。常に同じリズムで打つことが再現性を上げるためには重要だからだ。プロがルーティンを大事にするのにはそういった理由もある。

2019年から、準備ができた人から先に打つレディゴルフが推奨される。これをするためには自分の準備を整えておくことはもちろん、同伴者がどんな状況なのか頭に入っていなくてはならない。自分のこと、コースのこと、そして同伴者のことまで客観的に把握できていれば、ベストスコアがかかった重要な場面や緊張感の増す競技であっても、普段通りのリズムでプレーすることができるだろう。

スイングの改善には時間がかかるが、プレーの“間”を意味のある時間に変えるのは意識次第だ。キャリアも腕前も関係ない。ぜひ取り組んでみてほしい。

次回に続く


Text=吉田洋一郎 Photograph=小林 司 Cooperation=取手桜が丘ゴルフクラブ


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吉田洋一郎
吉田洋一郎
欧米のゴルフスイング理論に精通するゴルフスイングコンサルタント。世界4大メジャータイトル21勝に貢献した世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターを2度にわたって日本へ招聘し、世界一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。また、欧米の一流インストラクター約80名に直接学び、世界中のスイング理論を研究。海外ティーチングの講習会、セミナーなどで得た資格は20以上にのぼる。シングルを目指すアマチュア、トップアマ、ツアープロまでアスリート志向のゴルファーを指導。2019年ゴルフダイジェスト・レッスン・オブ・ザ・イヤー受賞。
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