英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第267回。
“Pookie”は愛情を注いでいる相手に使う言葉
先日ぼーっと海外ドラマを見ていたら、こんなセリフがありました。
Hey pookie, I’m just at work but I won’t be long – do you want anything from the store?
(ねえ、プーキー。今仕事中だけど、そんなにかからないから、何か買って帰ろうか?)
女性が、恋人の男性にそう電話をしているシーンです。
一応海外ドラマを見る際は、日本語字幕ではなく、英語字幕で見るようにしています。
サスペンスや政治ものだとさっぱりわかりませんが、セリフの少ないメロドラマなんかは英語字幕でもギリギリ人間関係くらいはわかるので、普段英語の勉強をサボっている禊として、自分に課していることのひとつです。
しかしこのドラマ、男性の名前はトムだったはずです。
なんで女性はいきなり、トムのことを「プーキー」と呼んだのでしょうか。
別に「プーキー」の意味がわからなくても、ドラマの内容を理解する上で問題はなさそうでしたが、それでも一応再生を止めて辞書で調べてみました。
Pookie=かわい子ちゃん
愛情を注いでいる相手を呼ぶ時に使う言葉だそうです。「ダーリン」みたいなものでしょう。
使う相手は恋人でも配偶者でも、子供でも、ペットでもいいということ。愛していて、常に世話を焼きたい相手に使うようです。
一般的な言葉ですが、「外で配偶者にPookieと呼ばれると気まずい」という投稿もみかけたので、まぁこれはつまり「かわい子ちゃん」みたいなものかと思われます。
英単語から、登場人物の意外な一面が読み取れる
このドラマ、その女性はクールなキャリアウーマンです。なのに恋人のことは「かわい子ちゃん」と呼んでしまうという意外な一面がこれでわかりました。
Pookieの意味を知らなくても、ドラマの内容はわかったかもしれませんが、深くキャラクターを理解するうえでは絶対に知っておいた方がいい単語でした。
ちなみ私はかつて付き合っていた相手のことを「猫」と呼んでいたことがあります。私は猫が好きすぎて、好きな相手のことまで「猫」と呼んでいたのです。
うっかり外でも大声で「猫〜」と呼んでしまい、周囲に訝しがられたこともあります。それが大変気まずかったのか、その後すぐ振られてしまいました。
どこの世界でも親しい相手のことを変なふうに呼んでしまうことはあるのでしょう。
おそらくPookieも、その類の言葉かと思われます。