2年半の間で変化したハワイ。そこで生まれた新常識を島に住む経営者に教えてもらった。【特集 涙するハワイ】
1.ドルフィンツアーが廃止に
「野生のイルカと泳ぐツアーが人気でしたが、現在は禁止に。スピナー・ドルフィンというイルカは、本来夜行性なので、日中やってくる観光客にこれまで起こされていたんですね。自然保護団体が訴えを起こして条例でこのツアーは廃止となりました。イルカを見たければ、遠くから見守りましょう」(ハワイ報知社 代表取締役社長 吉田太郎さん)
2.ロックダウン中にロコが開眼! 釣りが一大ブーム
「ロックダウン中、トレッキングなど多くのアクティビティは制限されていました。でも、釣りとサーフィンだけは自由だったので、ロコはみんな海へ。そこで釣りに目覚め、今も大ブームです。船を出してもらい沖で釣りをして、自分が釣った魚をレストランで食べられるアクティビティもあります。ただしハワイでは釣った魚は船長のものになるので、船を出してもらったら船長からちゃんと買い取ってくださいね」(ハワイ報知社 代表取締役社長 吉田太郎さん)
3.ウォルマートの釣具売場が拡大
「釣りに目覚めた人々が釣具店に殺到して、一時期は釣具が品薄に。釣り好きが急増して、ワイキキのウォルマートでは釣具売り場を一時拡大したほど。ロックダウン中には海が綺麗になり、魚が増えたので、これまでは釣れなかったアジ系の魚も釣れるようになって、今もブームは継続中です」(エイビーズ・インク代表取締役 阿部栄一さん)
4.カカアコに巨大スーパー誕生
「外食ができない期間が長くあったのでスーパーが元気です。カカアコには、韓国系スーパー『H マート』もできました。韓国のインスタント食品や、地元ハワイの魚など生鮮食品も充実しているんですよ。またどのスーパーもハワイ産の商品を多く置くようになりました。ゴミ問題への意識も高まって、洗剤などは容器を持っていけば中身だけ買うこともできます」(ハワイ報知社 代表取締役社長 吉田太郎さん)
5.レースはマイカップ持参が基本!
「これまで、ホノルルマラソン、トライアスロンでは、給水所で紙コップに入った水が配られていました。毎回大量の紙コップがゴミとなっていましたが、最近はマイカップを持って参加することが推奨されています。折り畳み式のシリコンのコップがあるので、ポケットに入れて、コース上にあるセルフエイドステーションで自分で汲むんです。スタッフとの接触も減りますし、ゴミも出なくなって一石二鳥です」(エイビーズ・インク代表取締役 阿部栄一さん)
6.高架鉄道の完成は2031年か?
「2014年から建設が始まったハワイの高架鉄道。当初はカポレイから、ホノルル空港(ダニエル・K ・イノウエ国際空港)を経由してアラモアナまでの予定でしたが、結局カカアコまでに変更になりました。現在はカポレイからアロハスタジアムまで完成していますが、全区間の完成は2031年といわれています。消費税の0.5%、市ホテル税の30%は、この建設費に充てられていますから、早く完成してほしいですね」(ハワイ報知社 代表取締役社長 吉田太郎さん)
llustration=村上テツヤ