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2022.02.17

日本人こそ知るべき、歴史を経て継がれる日本が誇る最高峰の逸品【最上級事典】

ジャパニーズ・スタイル

歴史に裏づけられた伝統の技が光る日本の誇り

歴史を経て継がれるものには力が宿る。京友禅とともに呉服の代表格とされる西陣織の源流は、古墳時代にまで遡り、平安時代には綾や錦など豪奢なものが造られたという。

現在では機械織が主流になるなか、熟練職人の手織りで帯をつくるのが、西陣きっての老舗・服部織物だ。「南蛮交易図」を再現した袋帯は見事のひと言。その細密で端正な彩に魅せられる。

一方で、仏教伝来とともにもたらされた珠数もまた、歴史とともに歩んできた仏具。東大寺・正倉院には聖徳太子が愛用した珠数が残る。そんな珠数づくりが根づく京都の神戸珠数店には幻ともいえる血赤珊瑚の珠数が存在する。

高知県沖の深海で百年以上生息した血赤珊瑚を珠にして絹の組み紐でつないだもの。ここまでの大きさの珠が揃うことは今後ないだろうと神戸伸彰社長は言う。いずれも日本が誇る最高峰の逸品である。

 

西陣織 袋帯

西陣織 袋帯
¥8,000,000
手織りに半年、構想から5年以上の歳月をかけてつくられる帯。服部織物では、純度の高い本金を用い、より豪奢に仕立てる。(服部織物 室町店 TEL:075-256-0088)

 

血赤珊瑚 珠数

血赤珊瑚 珠数
¥20,000,000
大正7年創業の神戸珠数店が制作した18玉の珠数。古来は、伽羅や水晶、珊瑚などの珠数は権力の象徴だったという。常に身体につけることで、身を護るといわれる。非売品。(お仏壇の浜屋 詳細はこちら

TEXT=中井シノブ

PHOTOGRAPH=伊藤 信(帯)

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