35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。英語力ゼロレッスン「人のEnglishを笑うな」第110回!
数字をマッサージするってなあに?
オンライン英会話レッスンを受ける際、自分のプロフィールを設定する必要があります。
先生が共通の話題をそこから見つけて話を振りやすかったり、さらに重要なのは、英語レベルがレッスン前にわかることです。
しかしながら、つい魔がさして1ランク上のレベルで設定してしまいました。
そして案の定先生に「あら、君、本当にこのレベル?」と聞かれてしまいました。「ごめんなさいちょっと見栄を張って、嘘をつきました」と素直に告白したところ。
「“Massaging the figures” ね」と先生は笑いながら言いました。
“Figure”とは数字ことですから、「数字をマッサージする」ということになります。
意味がわからないながらも、コロナ禍で最近整体にも行けておらず、頭の中に浮かんだ、もみもみされる数字すら少し羨ましく感じました。
これは、数字やグラフを都合の良いように見せる、という意味で使ったのだそうです。
「6」がマッサージされてかたちをかえて「8」や「8」になった、とか「1」の頭の部分をもみもみしたら「7」に変わった、そんなイメージでしょうか。
ミリオンダラークエッションで、ファイナルアンサー?
成績を見栄のために改ざんしたことが、あっけなくバレた気まずさから、その後のレッスンは何を話していいのか、わからなくなってしまいました。
英会話レッスンでたまに起こる沈黙は大変気まずいもので、追い詰められて、わけのわからない質問をしてしまいました。
When will world returns to 'pre-COVID normal'?
(いつ、世界はコロナ前の状況に戻るかな?)
専門家でも答えられない質問でしょう。なんでこんなことを英語の先生に聞いたのか、自分でもわかりません。そして先生の回答はこれでした。
That’s a million-dollar question.
これは、なんとなくわかりました。100万ドル払っても答えられない質問、あるいは「答えられたら100万ドルもらえそう」というようなことで、まぁ「そんなの知るか」の丁寧な回答でしょう。
でも、答えられたら100万ドルなら、「クイズ$ミリオネア」みたいな話だな、と日本版当時司会のみのもんたさんの顔が頭に浮かびました。
Illustration=Norio