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HEALTH

2022.05.08

睡眠研究の第一人者・スタンフォード大学西野精治教授に聞いた。「睡眠薬は常用してもいい?」

働き方が多様化する時代に、早寝早起きや7時間睡眠など、理想的な眠りをキープするのは難しい。健康な心と身体を維持するために、睡眠研究の第一人者であるスタンフォード大学医学部精神科教授の西野精治教授に話を聞いた。【睡眠学の権威・スタンフォード大学西野精治教授「長時間睡眠が身体にいいは違う。長さではなく“質”」はこちら】【特集 睡眠力革命はこちら】

睡眠薬は常用していいのか?

多忙なビジネスパーソンには、「仕事のことで頭がいっぱいで、布団に入っても寝つけない」という人も多い。時間があるのに、眠ることができない。いわゆる不眠症だ。そんな時には、つい睡眠薬に頼りたくなる。

「これまで主流だったベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬には、依存症になる恐れや、身体のふらつき、健忘、せん妄といった副作用を引き起こす可能性がありました。以前よりは改善されてきていますが、副作用がゼロになったわけではありません。

そうした副作用をさらに抑えようと、最近、新たにふたつのタイプの睡眠薬が開発されました。ひとつは『メラトニン受容体が作用する睡眠薬』。具体的には2010年に武田薬品工業が開発した『ロゼレム』。ふたつめは『オレキシン受容体の作用を弱める睡眠薬』。’14年に米国メルクが『ベルソムラ』を、’20年にエーザイが『デエビゴ』を発売。これらは鎮静型の睡眠薬ではなく、睡眠やリズムに関係した内因性の物質の作用を増強・減弱させるもの。副作用を極めて低く抑える可能性があります」

依存症の危険も少ないため、初めての投薬にも適しているという新しい睡眠薬。不眠に悩むビジネスパーソンは一度試してみる価値がありそうだ。

 

西野精治

スタンフォード大学医学部精神科教授
スタンフォード睡眠・生体リズム研究所所長
西野精治

1955年大阪府生まれ。2005年、スタンフォード大学睡眠生体リズム研究所所長に就任。’19年にはブレインスリープを設立し、日本人の健康寿命を延ばす活動をスタート。新著に『スタンフォードの眠れる教室』(幻冬舎)。【睡眠学の権威・スタンフォード大学西野精治教授「長時間睡眠が身体にいいは違う。長さではなく“質”」はこちら】。

 

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TEXT=川岸 徹

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