ラウンドデビューする前に、まずは把握しておきたいゴルフのマナーとは。ティーチングプロの吉田洋一郎コーチがラウンド前、クラブハウス、ラウンドの3回に分けて紹介していく。ラウンド前編。※アコーディア・ゴルフのゴルフメディア「SHIBAFU」の提供記事。
ラウンド前に準備しておくべきこと
ゴルフ場には初級者から上級者までさまざまなレベルのゴルファーが訪れ、組ごとに順番にプレーしていきます。それだけに、お互いがルールやマナーを守って気持ちよくプレーすることが大切です。ここではラウンドをする前に知っておきたいマナーを紹介します。
1.ゴルフウェアを用意する
ゴルフは個人競技なので、基本的にユニフォームのようなものはありません。スポーツに適した動きやすい服と、自分の手に合ったゴルフグローブを用意しましょう。今はカジュアルなゴルフ場も多数あり、そこまで気にする必要はありませんが、ゴルフ場によってはドレスコードが決められているところもあるので、前日までにホームページで確認するようにしましょう。
ただし、動きやすいからといって、Tシャツやタンクトップ、ジーパンなど、ゴルフ(スポーツ)ウェアとして販売されていない服装は推奨されていません。ゴルフ専門店やスポーツ用品店であれば、発汗性や撥水性に優れた機能性の高いウェアもあります。
また、危険防止と熱中症対策として帽子も着用しましょう。シューズも芝で滑りにくく、芝生を傷つけないゴルフシューズを履く必要があります。迷ったらゴルフショップのスタッフなどに相談してみましょう。
2.ラウンドの前に練習場に行ったり、レッスンを受けて練習する
練習もせずにいきなりゴルフ場に行くのは、厳しいです。
止まっているボールを打つだけと高をくくって、コースを回ること自体は問題ないと思ったら大間違い。プレーが進まず、同伴者だけでなく、後ろを回る人たちにも迷惑をかけてしまいます。
広いゴルフ場を1日中走り回らなければならない状況になると、ゴルフを楽しくプレーすることができません。ある程度基本を練習して、ボールを前に飛ばし、パターでボールを転がせるようになってからコースに出ることをおすすめします。
3.最低限のプレー方法を知っておく
どのようなスポーツにもいえることですが、ゴルフにもさまざまなルールが定められていて、それに沿ってプレーすることになります。すべてのルールをすぐに覚えるのは大変ですが、最低限のルールやプレー方法は覚えておきましょう。
例えば、初心者でも覚えておきたいルールには次のようなものがあります。
- ティーイングエリアでは、ティーの上にボールを乗せて打つことができる。
- ティーには長いものと短いものがあり、ドライバーで打つときは長いティー、その他のクラブ(フェアウェイウッドやアイアン)で打つときは短いティーを使う。
- ティーショットのOBでは、前進ティーが設けられているホールがあり、そこから4打目として打つ。
- ホール途中で打ったボールがOBエリアに入ったら1打罰で元の場所から打ち直し。
- グリーン上ではクラブはパターを使用してボールを転がしてカップに入れる。グリーン上を走ったり靴を引きずって歩くのは芝を傷つけるので、NG。
4.遅刻は厳禁。余裕をみてゴルフ場に到着する
ゴルフ場は多くの場合、郊外にあることが多く、移動時間が長い道中で思わぬアクシデントに遭うこともあります。そのため、スタート時間に遅れないように、当日の朝は余裕を持って出発しましょう。
休日には高速道路が渋滞することもあるので、30〜60分前を目安にゴルフ場に到着するように計画することが大切です。できれば、スタート前に練習時間が確保できるように計画を立てましょう。
それでも、遅れそうなときは、すぐにゴルフ場や同伴者に連絡を入れることも大切なマナーです。
初心者のうちはプレーやスコアが思い通りにいかないのは当たり前です。しかし、マナーは気を付ければすぐに良くなり、周りからの評価が高まります。紳士・淑女のスポーツにふさわしい振る舞いで、ゴルファーの仲間入りを果たしましょう。
著者・吉田洋一郎/Hiroichiro Yoshida
1978年北海道生まれ。ゴルフスイングコンサルタント。世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベター氏を2度にわたって日本へ招聘し、一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。『PGAツアー 超一流たちのティーチング革命』など著書多数。