アリゾナ州スコッツデールは、200以上のコースが点在するゴルフ天国。その地にゴルファー憧れのスコッツデールナショナルGCはある。今回ゲーテ編集部は、この限られた人しかプレイすることができない完全プライベートコースに潜入、独占取材した。
贅を尽くしたゴルファーの理想郷
米国の有名な起業家で慈善家でもあるボブ・パーソンズ氏が、「これまでにない最高のゴルフクラブを作りたい」という想いから創業した高級ゴルフクラブメーカーPXG。同ブランドの本拠地であり、パーソンズ氏が所有するプライベートコースがスコッツデールナショナルゴルフクラブだ。
会員数はわずか150名。ここでプレイできるのはメンバーとそのゲストのみであり、普段はコースどころか敷地に入ることさえも許されない。ゆえに謎に包まれた部分が多く、コースの全貌を知る人は極めて少ない。
「ベースボールのチームかNFLのチームを買おうとしていたんですが、何か違う感じがした。そんな時に訪れたこの場所を見て、“ここだ!”とインスピレーションを感じたんです。ここは私のホームです」
2013年にアリゾナのゴルフ場を買収し、「スコッツデールナショナルゴルフクラブ」と改名。あらゆる施設、設備をパーソンズ氏好みに設計し直したというから驚きだ。
コースは特徴の異なる2コース(36ホール)に加え、9ホールのショートコースがある。見渡す限り人工物が視界に入ってこない景色は、まるでどこか別の惑星にいるような錯覚に陥る。パーソンズ氏はあるがままの自然を活かすことにこだわっており、自然に溶けこむようデザインされているクラブハウスやヴィラにもその理念が表れている。
パーソンズ氏は「メンバーはファミリーだ」と表現し、このクラブのメンバーはすべてパーソンズ氏が一緒にいたいと思う人たちだけ。いくらお金を積んだとしても、それだけではメンバーになることはできないのだ。
クラブの規則は「他のメンバーの邪魔をしない」のみ。そこにも、パーソンズ氏のゴルフを心から楽しんでもらいたいという想いが詰まっている。
15棟のメンバーヴィラはすべてコンセプトが異なる
4LDKのヴィラが15棟あり、それぞれにコンセプトが異なる内装になっている。メンバーは好きな時間にティーオフすることができ、クラブハウスで食事を楽しんだり、自由にゴルフライフを堪能できる。ワインなどお酒の品揃えも、ハイクラスなホテル並みだ。