100ヤード以内のショットは、スコアメイクするうえでキーポイントになるが、当然、高いスキルも要求される。そんな大事なショットのコツを、宮里美香プロが伝授する。 ※この記事はアコーディア・ゴルフ×ネクスト・ゴルフ・マネジメントのゴルフメディア「SHIBAFU」の提供記事。
まずはピンまでの正確な距離を把握
宮里プロはボールのライが良好である限り、「距離の打ち分けは簡単」だと言う。しかし、アマチュアゴルファーはフェアウェイのグリーン手前、残り100ヤードを切っている所から平気で奥に突っこんだり、逆にビビってショートしたり……。
「アマチュアゴルファーのなかには、正確なピンまでの距離を知らないまま打つ人が多いですね。だから、無駄に力んだり、逆に弱く打とうとして手首がゆるんだりするんです。まずは距離測定器などを使って、ピンまでの正確な距離を把握しましょう。また、距離を力やスイングスピードで調整しようとする人も多いですが、それは大きな間違い。距離はウェッジの振り幅で調整します。一定のスピードで、かつスムーズにスイングし、自分の振り幅と飛距離を身体に覚えさせればいいんです」
まずはこのアドバイスを頭に入れて、練習に励んでみてほしい。
ウェッジで打ち分ける4つの極意
1.ウェッジのグリップは少しだけ短く握る!
ウェッジに限らずクラブのグリップを目いっぱい長く持っている人がいるが、「特にウェッジは少し短く持ったほうが振りやすい」と宮里プロからのアドバイス。これはアメリカでの経験によるものだという。女子プロのなかでも、特にショートゲームに定評がある宮里プロが語る極意。ぜひとも実践してみてほしい。
2.ウェッジの振り幅で距離を調整する
「スイングスピードは一定のまま、ウェッジの振り幅で距離を調整します(決してスイングのスピードや力ではありません)。まずはスリークオータースイング、ハーフスイング、フルスイングの3段階で打ち、その時の飛距離をチェック。先述の2本のウェッジ(52°と58°)で練習して距離感を摑めば、どんな状況でも対処できるようになります」
3.肘から先に力が入ってはダメ
ウェッジをしっかり握ろうとすると、余計な所まで力が入ってしまいがち。特によくないのは肘まで力んでしまい、まるでバレーボールのレシーブのようになってしまうこと! これではスムーズにテイクバックができない。
4.アドレス時のワッグルは大切な動作!
「ウェッジを握る際、強くてはダメですが、かといってユルユルでもいけません」と宮里プロからのアドバイス。アドレス時にワッグルをしてもグリップが手のひらの中で動かず、手首の動きにヘッドが追従するくらいが目安です。
Mika Miyazato
1989年沖縄県生まれ。父親の影響で8歳からゴルフを始める。アマチュア時代から才能を開花させ、14歳で日本女子アマ選手権を最年少優勝するほか、JGAナショナルチームで多くの海外遠征を経験し、世界を舞台に活躍。地元、興南高校を卒業後、2008年暮れのLPGA最終予選会で一発合格を果たし、’09年から’17年シーズンまで9年間LPGAのメンバーシップを維持する。’10年、’13年の日本女子オープンに優勝し、当時、最年少で同大会複数回優勝を達成。’12年にはLPGA初優勝も成し遂げ、同シーズンはロレックスランキングで8位、年間獲得賞金ランキングで11位と、自己最高成績を残す。’19年から日本ツアーに凱旋出場すると、2期連続でシード権を獲得し、今日に至る。’19年よりアコーディア・ゴルフと契約。2022年6月から産休中。