初日から盛大なお祭りムードで始まったパリコレクション2024春夏のメンズコレクション。無機質な廃墟のような一角のなか、過度な演出をすることはなく、ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)は洋服ですべてを語ってくれた。
ドリス ヴァン ノッテンの最新コレクションは、潔く、服で魅せる………
ジェンダーレスが広く浸透し、多くの人々が認識しているであろう昨今。ドリス ヴァン ノッテンのメンズ最新コレクションが物語るのは、現代の男らしさやマスキュリニティ。
過剰なデザインやパターンではなく、繊細なディテールやニュアンスで本質を映し出すコレクション。そこには力強さに加え、優しさをも感じることができた。
最近のメンズコレクションはいい意味でも盛大な“派手さ”が目立っているなか、ドリス ヴァン ノッテンは、らしくも直球の洋服勝負。
特に注目したいのは、シャープで長いシルエットで描く、新しいテーラリング・シルエットやハイウエストのフレアパンツ。
ストリート全盛の昨今、いかにもモードという洋服を着るのは難しいと思っていた読者も多いかと思うが、必ずテーラリングは戻ってくる。
特にドリス ヴァン ノッテンのような絶妙なエレガンスを感じさせるコレクションは、ゲーテ世代の男性をスタイリッシュに見せてくれること間違いない。
最新コレクションの詳細は改めて9月25日発売『ゲーテ11月号』のファッション特集でお伝えしたいところではあるが、改めて「“ファッション”を純粋に楽しみたい」と思い出させてくれる、素晴らしいランウェイであった。