2022年7月、北九州に「アルマーニ ジ アウトレット北九州」がオープン。店内で使用される壁や床、什器などに可能な限りリサイクル素材や再生可能素材を使用した、人にも環境にも優しい店舗だ。
アルマーニの美学を具現化したショップ
福岡県・北九州市は「2050年までに脱炭素社会の実現」を目指す、ゼロカーボンシティを表明。その北九州に去る7月、「アルマーニジ アウトレット北九州」が誕生した。
この店舗はアルマーニ グループが企業CSR活動の一環として掲げる“グリーンコンセプト”を取り入れており、店内の壁面や床面、什器などに世界で最も進んだリサイクル素材を使用している。
例えば、店内の壁面パネルとパネルに取り付けられた棚板には廃棄された家具や木材チップなどを再利用した100%リサイクルウッドを、パネル表面に施された壁紙にはFSC(Forest Stewardship Council)認証を獲得した素材を使用。数々の生産過程で大量に排出される廃棄木材をブティックの内装に再利用することで、素材のアップサイクルを実現している。
また、フィッティングルームのカーテン生地は再生ポリエステル100%の素材を、カーペットには廃棄された漁網から作られたエコニール素地を使っている。
その他、店内の多くがリサイクル材や再生可能材で造作されており、建築素材の多くをイタリア本社から取り寄せグリーンコンセプトにこだわることで、人にも環境に優しい店舗が完成した。
グループの総帥、ジョルジオ・アルマーニ氏は、サステナビリティについて次のようにコメントする。
「私の仕事へのアプローチは常に一貫しており、確固たる信念と価値観に基づいています。純粋で本質的なデザインを特徴とする時代を超越した作品(商品)を作成することで、これを達成しています。常に私が口にする言葉“ Less is more” の概念にインスパイアされた、長持ちするように構築された作品。これが、アルマーニ ブランドの根底にある哲学です。
そしてその核心が作品そのものを持続可能にしていると言える理由となっています。なぜなら、それは私が、作品に美的コードを反映するだけでなく、特定の購入行動を促す生産手段も反映しているからです。 私と私のグループにとって、これは戦略の前に倫理を伴う問題です。洋服やデザイン商品の構想だけでなく、家具や生活雑貨の制作、店舗やオフィスの計画など、あらゆるレベルでサステナビリティの原則に取り組む必要があると確信し、それを進めてきました。企業にとって、細心の注意と責任を持って管理されている再生可能な資源を利用することによって、企業も前進し、時間の経過とともに富を生み出す唯一の方法です。
ファッションは、人々の日常のニーズを満たすために自らを再編成し、行動変容を起こすことで、進行中の現在の様々な再生に貢献することができます。同時に、公共の利益、つまり社会構造と環境を保護し、完全に尊重することができるようになるのです」
近年、ラグジュアリーブランド各社はSDGsへの取り組みを加速。なかでもアルマーニ グループは、持続可能で安全な世界を形成するための活動を紹介する専用のウェブサイト「Armani/Values」を開設するなど、持続可能性、脱炭素、環境へ取り組んでいる。
ジョルジオ・アルマーニ氏にとって美学とは、自身の倫理が反映されたもの。北九州のショップは、空間の隅々にまでその美学が透徹された場所なのである。
ぜひ訪れ、アルマーニ氏の真摯な想いを体感したい。
Armani The Outlet Kitakyushu
住所:福岡県北九州市八幡東区東田4-1-1 THE OUTLET KITAKYUSHU
TEL:093-482-7590
営業時間:10:00~20:00
※取り扱いブランドは、エンポリオ アルマーニ、A|X アルマーニ エクスチェンジほか
https://www.armani.com