MAGAZINE &
SALON MEMBERMAGAZINE &
SALON MEMBER
仕事が楽しければ
人生も愉しい

LATEST ISSUE
2024年9月号
人生の楽しみ上手が集う島 沖縄に住む
STORE

ENTERTAINMENT

2022.11.29

アークティック・モンキーズ 4年ぶり7作目の新アルバム『ザ・カー』

今、チェックしておきたい音楽をゲーテが紹介。今回は、アークティック・モンキーズの4年ぶりの新作となる『ザ・カー』。

アークティック・モンキーズ 『ザ・カー』

PHOTOGRAPH=Zackery Michael

甘美さと不穏さが隣り合う、新境地のサイケデリア

名実ともにUKを代表するロックバンドとして君臨するアークティック・モンキーズ。その魅力は作品ごとに大胆な変貌を遂げる探求精神にある。10代の衝動を疾走感たっぷりに鳴らしたデビュー作から、ヘヴィなギターサウンドと重低音ビートを融合した2013年の名盤『AM』、一転してメロウでレトロなラウンジミュージックを展開し賛否両論を巻き起こした2018年の前作『トランクイリティ・ベース・ホテル・アンド・カジノ』。4年ぶり7作目の新作『ザ・カー』も挑戦に満ちた1枚だ。

全10曲はゆったりとしたテンポのバロック・ポップが中心。優雅なストリングスを軸にしたサウンドは、エンニオ・モリコーネなど1950〜60年代の映画音楽にも通じるものがある。グラマラスで艶のあるアレックス・ターナーの歌声も、どこか演劇的な響きを持つ。全体的にレトロ感を漂わせる音作りは前作の延長線上だが「I Ain't Quite Where I Think I Am」や「Body Paint」など抑制されたバンドサウンドとの融合で、絶妙にモダンな仕上がりになっている。また、ラストの「Perfect Sense」の張り詰めた美しさも胸に迫る。甘美さと不穏さが隣り合う、他にないサイケデリックな世界を堪能できるアルバムだ。

アークティック・モンキーズ 『ザ・カー』

ビート・レコーズ¥2,640。唯一無二の道を進むUKロックバンドの7作目。リスナーを別世界へ誘うような優雅でスリリングなポップソングを追求している。

Tomonori Shiba
音楽ジャーナリスト。音楽やカルチャー分野を中心に幅広く記事執筆を手がける。著書に『ヒットの崩壊』『平成のヒット曲』などがある。

TEXT=柴 那典

PICK UP

STORY 連載

MAGAZINE 最新号

2024年9月号

人生の楽しみ上手が集う島 沖縄に住む

最新号を見る

定期購読はこちら

バックナンバー一覧

MAGAZINE 最新号

2024年9月号

人生の楽しみ上手が集う島 沖縄に住む

仕事に遊びに一切妥協できない男たちが、人生を謳歌するためのライフスタイル誌『ゲーテ9月号』が7月25日に発売となる。今回の特集は“沖縄”。“住むための沖縄”を堪能している人のライフスタイルに迫る。表紙を飾るのはバスケットボール男子日本代表・AKATSUKI JAPANの富樫勇樹選手と、河村勇輝選手。パリ五輪を直近に控えたふたりが意気込みを語った。

最新号を購入する

電子版も発売中!

バックナンバー一覧

SALON MEMBER ゲーテサロン

会員登録をすると、エクスクルーシブなイベントの数々や、スペシャルなプレゼント情報へアクセスが可能に。会員の皆様に、非日常な体験ができる機会をご提供します。

SALON MEMBERになる