ENTERTAINMENT

2022.09.14

伝説のギタリスト、ジェフ・ベックとジョニー・デップが奇跡の共演! 3年かけて完成したアルバムとは

世界が認める伝説のギタリスト、ジェフ・ベックと、ハリウッド・ヴァンパイアーズのシンガー/ギタリストとしても活躍する俳優のジョニー・デップがタッグを組んだアルバム『18』が発売された。

ジョニー・デップとジェフ・ベック

風景を描く交響曲のようなギター、物語の語り部のようなヴォーカル

ジェフ・ベックのストラトキャスターの音が美しいアルバム『18』の種子は、2016年の両国国技館でまかれていた。来日したジミー・ペイジが1曲も演奏せずに来場者を失望させたあの「THE CLASSIC ROCK AWARDS 2016」だ。ステージで現役感100%で演奏したジェフの楽屋をジョニー・デップが訪ねて、意気投合。約3年をかけてレコーディングされたのだ。

まず’20年、ジェフとジョニーは、ジョン・レノンのカバー曲「孤独」を発表した。ビートルズ末期のジョンが変人扱いされていた自分とオノ・ヨーコの孤独を歌った曲を新型コロナウイルスによるパンデミックで孤独に暮らす現在を時代背景にして演奏し歌った。

「僕はロックギタリストだけど、音楽表現はロックに縛られてはいない。ふだんは素晴らしいオペラを観ているよ」

かつてジェフにインタビューした時、「哀しみの恋人達」を指弾きしながらクラシックの影響を話してくれた。

実際’10年以降のジェフの音楽はスケールが大きく、物語性が感じられる。『18』でもジェフのストラトはオーケストラで風景を描くように響く。そしてジョニーは物語の語り部のように歌っている。

ジェフ・ベックとジョニー・デップのアルバム『18』

『18』
ワーナーミュージック¥2,860。全13曲中オリジナル2 曲、カバーが11曲。ジョン・レノンの「孤独」、エヴァリー・ブラザーズや山下達郎と竹内まりやが歌った「レット・イット・ビー・ミー」などを収録。

Kazunori Kodate
音楽ライター。『新書で入門 ジャズの鉄板50枚+α』『音楽ライターが、書けなかった話』(ともに新潮新書)、『25人の偉大なジャズメンが語る名言・名盤・名演奏』(幻冬舎新書)など著書多数。

TEXT=神舘和典

PICK UP

STORY 連載

MAGAZINE 最新号

2025年1月号

シャンパーニュの魔力

最新号を見る

定期購読はこちら

バックナンバー一覧

MAGAZINE 最新号

2025年1月号

シャンパーニュの魔力

仕事に遊びに一切妥協できない男たちが、人生を謳歌するためのライフスタイル誌『ゲーテ1月号』が2024年11月25日に発売となる。今回の特集は“シャンパーニュの魔力”。日本とシャンパーニュの親和性の高さの理由に迫る。表紙は三代目 J SOUL BROTHERS。メンバー同士がお互いを撮り下ろした、貴重なビジュアルカットは必見だ。

最新号を購入する

電子版も発売中!

バックナンバー一覧

SALON MEMBER ゲーテサロン

会員登録をすると、エクスクルーシブなイベントの数々や、スペシャルなプレゼント情報へアクセスが可能に。会員の皆様に、非日常な体験ができる機会をご提供します。

SALON MEMBERになる