GOETHE

MAGAZINE &
SALON MEMBERMAGAZINE &
SALON MEMBER
仕事が楽しければ
人生も愉しい

ENTERTAINMENT

2017.11.15

『女神の見えざる手』滝藤賢一の映画独り語り座34

役者・滝藤賢一が毎月、心震えた映画を紹介。超メジャー大作から知られざる名作まで、見逃してしまいそうなシーンにも、役者のそして映画のプロたちの仕事はある! 役者の目線で観れば、映画はもっと楽しい!!

『女神の見えざる手』

勝つことへの執念と勝ち方の美学。見習いたい!

今回ご紹介する『女神の見えざる手』、めちゃくちゃ面白いんです。ヒロインはこのロビイストであるエリザベス・スローン。とてつもなく冷酷で目的のためなら手段を選ばない完璧主義者。一見、あまりの鉄人ぶりに自分とはかけ離れた存在に思えますけど、私生活での不完全さが絶妙に描かれていて「ああ、敏腕ロビイストも、同じ人間なんだなぁ」と感じさせてくれるところも魅力的。

物語は、彼女が銃擁護派団体から銃規制法案を潰すプロジェクトの依頼を受けるところから始まります。圧力団体は、「女性が銃を持つ必要性を認識させたい」と。しかし彼女は自分の信条に合わないと、この依頼を断固拒否。そこから実にえぐい工作のかけ合いが開始。ノンストップで一気に畳みかけてきます。

台本2冊分はあるのではないかと思わせるセリフ量。場面展開の早さ、膨大な情報量。正直、始まった途端、ついていけないかもと心折れそうになりましたが、ジェシカ・チャステインの魅力がスクリーンから心を離れさせない。以前、本連載でご紹介した『アメリカン・ドリーマー』では、したたかなマフィアの娘を、『ゼロ・ダーク・サーティ』ではビン・ラーディンを追い詰めるCIAのエージェント、『オデッセイ』では部下思いのチームリーダーと、彼女はどれも素晴らしかったですよね。

気づけばスクリーンにかじりつき、完璧にエリザベス・スローンに欺(あざむ)かれ、ラストはもんどりうって倒れるほどの衝撃が次々と襲いかかってきます。アメリカドラマ『ハウス・オブ・カード』を彷彿とさせる、私にとっては堪らないテイストの作品でございました。

しかし、ロビイストって仕事はカッコいい。仲間にも作戦を打ち明けず、淡々と戦略を重ね孤独なスパイのよう。私も生まれ変わったらぜひロビイストになりたいと思います。

『女神の見えざる手』

(C)2016 EUROPACORP – FRANCE 2 CINEMA

『女神の見えざる手』
2016年/フランス・アメリカ合作
監督:ジョン・マッデン
出演:ジェシカ・チャステインほか
配給:キノフィルムズ
TOHOシネマズ シャンテほか全国公開中

COMPOSITION=金原由佳

PICK UP

STORY

MAGAZINE

1月号 Now on sale

キーワードは隠れ家!? 新しい時代の邸宅特集/表紙 近藤真彦

2021年1月号

最新号を見る

定期購読はこちら

MAGAZINE

1月号 Now on sale

キーワードは隠れ家!? 新しい時代の邸宅特集/表紙 近藤真彦

11月25日発売の「ゲーテ1月号」は新しい時代の邸宅特集! そのほか「仕事に効く”個性派”高級ウォッチ」や「賢者8人が選ぶ!秘蔵ワインリスト」も必見!

最新号を購入する

電子版も発売中!

定期購読はこちら

SALON MEMBER

会員登録をすると、エクスクルーシブなイベントの数々や、スペシャルなプレゼント情報へアクセスが可能に。会員の皆様に、非日常な体験ができる機会をご提供します。

Salon Memberになる