前澤友作氏が会長を務める現代芸術振興財団が実施する、日本全国の学生を対象としたアートコンペ「CAF賞」。その入選作品が並ぶ展覧会(10月1日~6日)で、最優秀賞が発表された。未来のバスキア(?)に出合うチャンスを逃すな!
学生対象の若手アワード
世界的なアートコレクターでZOZOファウンダーの前澤友作氏が会長を務める現代芸術振興財団。現代アートの普及と発展、若手アーティストの活動支援を目指すこの財団が主宰する、学生対象アートコンペ「CAF賞」のファイナリストによる展示が現在、代官山で開催中(10月1日〜6日)だ。
日本の高校、大学、大学院、専門学校の学生を対象としたCAF賞は2014年にスタート。これまでに川内理香子(第1回審査員賞)、井田幸昌(第3回審査員賞)、木村翔馬(第4回最優秀賞)をはじめ、多くの学生に活躍のきっかけを提供し、若手アーティストの登竜門としての地位を確立している。
6回目となる今回、審査員を務めるSCAI THE BATHHOUSE代表の白石正美氏、東京都現代美術館学芸員の藪前知子氏、ライゾマティクス代表取締役の齋藤精一氏の3名によって最優秀賞に選ばれたのが、サカイケイタ氏(武蔵野美術大学大学院)。その他、審査委員特別賞、白石賞に山口由葉氏(東京藝術大学大学院)、藪前賞に敷根功士朗氏(東京藝術大学大学院)、齋藤賞に油原和記氏(東京藝術大学大学院)、そして海外渡航費授与に平瀬ミキ氏(情報科学芸術大学院大学)が選出された。
サカイケイタ氏の作品『命がけ』は、50個の卵とハンガーを使ったインスタレーション。審査員は選考理由について「どこかひっかかるものがある」「誰にでもできるようで、この人にしかできない」「鑑賞している人にいろいろな解釈ができる」とコメント。
また、アーティストを志す学生に対して「あらゆるものに対して敏感で、常にアンテナを立てていてほしい」「何か他と同じことをやっていると安心できるというのではいけない」「もっとやみくもになってほしい」「ぬるい世界で飼いならされるな」と熱いをメッセージをおくった。
「アートというとどこか敷居が高い」「現代アートは難解だ」という人こそ、今度の週末は、ぜひこの展覧会に足を運んでほしい。なぜならアートは熱があって身近でもっと楽しいものだということがきっと体感できるはずだから。
そして、このなかにもしかしたら未来のバスキアがいるかもしれないのだから。
CAF賞2019入選作品展覧会
会期:10月1日(火)~6日(日) 11:00~19:00 ※最終日のみ17:00まで
会場:代官山ヒルサイドテラスF棟 ヒルサイドフォーラム(東京都渋谷区猿楽町18-8)
https://gendai-art.org/caf_single/caf2019/