シャンパーニュをアペリティフとしてだけではなく、食中酒としても愉しむ人が増えている。新たな発見をもたらす、さまざまなジャンルの話題店へご案内。今回は“鳥シャン”が味わえる、麻布十番の「しづご」をご紹介。【特集 シャンパーニュの魔力】
コクのあるピノ・ノワールが焼鳥の風味を増幅
この頃はソムリエが常駐する焼鳥店はめずらしくないが、ソムリエからスタートし、自身で店を開くために焼鳥店で修業をしたという経歴はなかなかレア。だが、2024年に麻布十番にオープンした「しづご」を訪れてみれば、ひとりで二役をこなす店主、沢田雅人氏の「カウンターだからこそワインのバックグラウンドもしっかり伝えられる」という熱い思いが伝わる。
レバーやえんがわ、背肝などにオールマイティに合う1本として「この時期ならばブラン・ド・ノワールの一択でしょう」と即答。それもドサージュを抑えたピノ・ノワール100%がお薦めと言う。
「アンドレ・クルエ アン・ジュール・ド・ミルヌフサンオンズ」を選んだのは「搾汁はテート・ド・キュヴェ(一番搾り)のみを使用しているので雑味がなく、そのぶん果実感がしっかり。コクとキレのバランスがよく炭火焼きの薫香にもよく合う」という理由から。
ワインに合うように、タレやソースを工夫した焼鳥とともに美食の時を愉しみたい。
※シャンパーニュの価格は、店舗にてボトルで提供する際の価格です。
この記事はGOETHE 2025年1月号「総力特集:シャンパーニュの魔力」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら