洗練度、華やかさ、安定感に秀でた大手メゾンのシャンパーニュ。しかし、時にはどぎついくらいの個性にどっぷりハマるのも一興。RM、もといグロワー・シャンパーニュの迷宮へようこそ。今回は、マルヌ編。【特集 シャンパーニュの魔力】
1.R. プイヨン・エ・フィス|レ・ブランシアン マルイユ・シュール・アイ 2015
マルイユ・シュール・アイの重鎮的つくり手。レ・ブラシアンはこの村の単一畑で、糖分添加がゼロのブリュット・ナチュールに仕上げている。「豊かな果実味とミネラル感、それにエレガントな酸味」と春藤氏。
2.トム・ゴーディティアボワ|エクスプロラシオン E/07 NV
いわゆるセロス・スクールの門下生で、2016年からスタート。このキュヴェはムニエ100%からつくられ、「青リンゴのような果実味に鉱物的なニュアンス」と春藤氏。あまりに数が少なく、入手はきわめて困難。
3.マチルド・サヴォイ|ブラン・ド・ムニエ 2020
醸造学校を卒業したマチルド氏は2017年に家業を継ぎ、2019年から自身の名でシャンパーニュづくり。生産量はたったの1500本。「きれいな酸とふくらみのある果実感。ライチやグレープフルーツの香り」
4.ルグラン・ラトゥール|イプレジアン 2018
2016年にブドウ栽培をビオに転換したのは4代目のティボー・ルグラン氏。イプレジアンとは地質年代の名前で、その層のブドウからつくられる。「柑橘系の酸と塩味のきいた味わい深いミネラル」と春藤氏はコメント。
※チャートの値段は、■ひとつにつき、小売価格1万円が目安です。
この記事はGOETHE 2025年1月号「総力特集:シャンパーニュの魔力」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら