洗練度、華やかさ、安定感に秀でた大手メゾンのシャンパーニュ。しかし、時にはどぎついくらいの個性にどっぷりハマるのも一興。RM、もといグロワー・シャンパーニュの迷宮へようこそ。今回は、ランス編。【特集 シャンパーニュの魔力】
1.アドリアン・ルノワール|ル・セパージュ グラン・クリュ ヴェルジー NV
特級ヴェルズネを拠点とするビオディナミ農法の使い手。これはピノ・ノワール100%のブラン・ド・ノワール。「キレのよい泡立ちでハーブの香り。タンニンのストラクチャーも感じる」と春藤氏はコメント。
2.ピエール・パイヤール|レ・マイユレット ブージー グラン・クリュ 2014
パイヤール家の8代目イケメン兄弟がシャンパーニュづくり。これは特級ブージーの単一畑からつくられるブラン・ド・ノワール。春藤氏のコメントは、「肉厚な果実を備えた豊かなボディ。力強くエネルギッシュ」。
生産量の少なさからマニア垂涎のつくり手が、エリーズ・ブジィー氏という女性醸造家。「味わい深い厚みのある味。凝縮感と繊細さが兼ね備わる」と春藤氏。布製カバーでボトルを彩るのは女性ならではのアイデア?
4.エミリアン・フヌイユ|キュヴェ・トトゥム 2016
2015年からシャンパーニュをつくり始めたばかりの新参者にもかかわらず、すでに大人気。ビオディナミで栽培、亜硫酸無添加での醸造とナチュラルを貫く。「厚みのある酸とコクのある旨み。長くエレガントな余韻」
※チャートの値段は、■ひとつにつき、小売価格1万円が目安です。
この記事はGOETHE 2025年1月号「総力特集:シャンパーニュの魔力」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら