GOURMET

2022.10.10

白川の畔に開店! 京都の紹介制・割烹料理店「青柳」

紹介者がいなければ訪ねられない店が京都にはある。同じ価値観を持つ店主と客がつくる空間は心地よく和やか。伝手(つて)を探して訪れたい。【特集 京都の秘められしスポット】

魚料理 青柳

「シロホシフエダイの酒蒸し」。鯛を蒸したあとの出汁の予熱で、割いた松茸を和える。香りも堪能できる秋の一品。

白川沿いの風雅な地で魚の美味しさを分かち合う店

「もともと美味しい魚だからこそ、どう調理するかが料理の要です。季節の野菜と組み合わせることで、魚本来の個性を引きたてます」と話すのは、店主の青柳旭紘さん。大学卒業後に専門学校で学び、フレンチや和食、スパニッシュとさまざまな店で経験を積んだ。そして、30歳で独立。魚介類メインの割烹を営むなかで、魚の知識も調理技術も深まっていったという。

魚料理 青柳

店主の青柳さんは、ある意味魚オタク。魚の美味しさを追求していくと話す。

そんな青柳さんが満を持して白川の畔に開店したのが紹介制で客をもてなす「魚料理 青柳」。「繁華街からは少し離れた静かな場所で、丁寧につくった心づくしの魚料理を特別なお客様に味わっていただきたい」と青柳さんは言う。

ここで出されるのは、酒蒸しや造り、焼きものといった魚料理7品とアルデンテのシャリで握る鮨7貫のおまかせコース。

魚料理 青柳

「伝助穴子のすき焼 ウニ添え」。穴子を甘辛くすき焼風に煮つけ、卵黄ではなくウニで味わう。

その時季一番の魚を、それぞれの魚が持つ個性を生かした料理にする。例えばシロホシフエダイのような旨味の強い高級魚は、手をかけすぎないこと、と言う。そのまま酒蒸しにして、ねっとりした食感や旨味を引きだす。同じ魚でも料理によって、ぷりぷりとした状態で使うか、少し熟成させてから使うかを見極めることも肝心だとか。

独立から15年、毎朝市場で仲卸の魚店へ出向き、魚の状態を見て情報交換するルーティンを決してやめない。今後もますます魚と向き合い、その味に感銘してくれる客と分かち合いたいのだと潔い。

魚料理 青柳

白川の流れのすぐそばにロケーション。

魚料理 青柳

5~6席のカウンターはゆったりとして居心地がいい。

魚料理 青柳(Sakanaryori Aoyagi)
場所:京都市東山区古門前通
※紹介制 予算¥40,000~

【特集 京都の秘められしスポット】

TEXT=中井シノブ

PHOTOGRAPH=竹中稔彦

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