水、植物、花などハワイの自然の恵みを存分に味わえるのはお酒だ。ハワイの地に敬意を払い、伝統的な製法を用いた、この地ならではのラム酒、蜂蜜酒、日本酒の3種を紹介する。【特集 涙するハワイ】
伝統製法でつくられるラム
ホノルルからクルマで約1時間のオアフ島西部・クニアに位置するのがコハナ・ラム蒸留所「コハナ ディスティラーズ」だ。1959年に建てられたドーム型の広々とした歴史的建造物が、蒸留所兼テイスティングルーム。近隣では、伝統的なサトウキビ34種を栽培し、現在9種類をラム酒に使用している。
ここで購入できるのは、全世界でも2%といわれる伝統的なアグリコール製法でつくったラム酒。蒸留に糖蜜を使わず、サトウキビを搾ったジュースをそのまま発酵・蒸留するため、サトウキビ本来の味わいを楽しめる贅沢なものだ。ツアーに参加すると、その場でサトウキビジュースと4種類のラム酒が試飲できるが、これが絶品。
「同じ製法、同じアルコール度数、同じラム酒といっても、その時期によって味が違うんですよ」とは、ブランドマネージャーのティファニー・トゥーボンさん。3〜4ヵ月ごとにラム酒に使用するサトウキビの種類が変わるため、完成した酒は、常に同一ではなく個性が異なる。
サトウキビの収穫も、サトウキビジュースの搾りだしもすべてが手作業だという。これが、ハワイ産のサトウキビから生まれるラム酒が、ピュアだといわれるゆえんだ。
Ko Hana Distillers(コハナ ディスティラーズ)
住所:92-1770 Kunia Road #227, Kunia
TEL:808-649-0830
営業時間:11:00〜17:00
※日本語のツアーは月曜、水曜の13時からと15時からの2回ある。各$25