GOURMET

2022.05.15

羊愛好家垂涎! 希少な国産を堪能できる恵比寿の注目店「羊飼いの食卓 Tiscali」

春の乳飲み仔羊など、クセの少ない「ラム」、旨味の強い成羊「マトン」、その中間の「ホゲット」、そして産地や雌雄の違いなど羊の楽しみ方が年々多様化している。「羊肉が苦手」はそろそろ卒業? 今回は、ホゲットを楽しめる恵比寿のレストランを紹介。

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Tiscari

骨つきホゲットのグリル。大きさにも驚くが、ラムをこえる美味しさということで、〝スーパーラムチョップ〞というメニュー名に。¥13,200のコースの一品。

カリスマ生産者のホゲットを堪能

流通量の0.6%という希少な国産羊肉は、農家との信頼関係がなければ入手が難しい。ゆえにメニューに北海道産羊が載っていると、羊愛の強いシェフと察することができる。

「ティスカリ」は、北海道産のなかでも羊愛好家垂涎(すいぜん)の的となっている、白糠(しらぬか)町にある「羊まるごと研究所」の酒井伸吾氏の手によって育てられた羊を仕入れている。羊に限らず、肉も魚も野菜も生産者の考え方に共感し、育つ場所を知ることから食材選びをするというシェフの近谷雄一(こんたにゆういち)氏。羊肉は苦手だったが、15年ほど前に酒井氏の羊と出合い、清らかな味わいながら噛むほどに旨味と香りが広がるところにすっかり病みつきに。年間100頭ほど出荷されるうちの10頭を確保し、生後1〜2年のホゲットを骨つきの半頭で仕入れている。

Tiscari

「酒井さんに育てられた羊は内臓も素晴らしい」という近谷氏の言葉は、サッと火を入れただけのレバーパッチョを食べれば納得。左:チョコレートのような口溶け(¥1,980)。右:サクサクのラムカツ(¥3,630)

Tiscari

半頭で仕入れ、セラーで旨味を深める。

「品種よりも牧草や水、衛生管理などの環境が第一。健康な羊を育てることが何より大切という愛に心打たれました」

そんな思いに応えるべく心を尽くして料理する熱い思いも美味の秘訣。レバーの前菜や内臓の煮込み、グリルにカツと、羊を余すところなく堪能させてくれる。仕事にかける愛を語るにふさわしいレストランだ。

Tiscari

生産者の思いを大切に、食べる人の心にも感動を伝える近谷氏。常連客が多いのは味だけでなく人柄ゆえ。

Tiscari

目黒・不動前より昨年秋に恵比寿に移転。天井が高く開放的。

羊飼いの食卓 Tiscali(ティスカリ)
住所:東京都渋谷区恵比寿1-16-31 QUAL Ebisu 1A
TEL:03-6459-3909
営業時間:17:00~23:00(土曜は12:00~15:00、17:00~23:00)
定休日:日曜、月曜
席数:テーブル30席

TEXT=藤田実子

PHOTOGRAPH=上田佳代子

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