日本全国、訪れた場所は累計で2000ヵ所以上。中田英寿が自ら足を運び、手で触り、口で味わい、厳選した日本の「ほんもの」を購入できるECサイト「にほんものストア」がますます充実。作り手の思いをふんだんに盛りこみ、温もりをも感じさせるセレクトショップだ。
生産者が生みだす価値を独自の視点で切り取る
「ゲーテ」2021年6月号での対談で内田篤人は「ドイツから日本に戻ってきたら、日本のこと全然知らないな」と話していた。中田英寿もそのような思いがあったがゆえに、行動を起こした。
日本全国を巡り、日本の奥深さを体感してきた。やがて、日本酒を始めとする伝統産業を取り扱う会社を立ち上げたが、「今はお茶の可能性も感じていて、勉強しているところ」と話す。また、毎年、参加してくださっているレストラン大特集「ゲーテイスト」(今年はゲーテ2021年7月号、5月25日発売)の対談では「もっと生産者にフォーカスを当てたいんです。実力あるシェフたちから、彼等が仕入れているこだわりの生産者情報を教えてもらっています」と言葉に熱を帯びる。
中田がディレクションしている「にほんものストア」にはその想いが表現されている。「生産者」というタブを押すと、彼らの理念とともに現地で撮影した動画も見ることができる。
今回は、生産者のひとりである広島県「かなわ水産」の三保(みほ)弘太郎さんに話を聞いた。
初めての出会いは、2019年夏のこと。中田が広島を訪れる際に、東京のお寿司屋さんに紹介されたのがきっかけだった。三保さんは中田の印象について「非常に多弁な人で、好奇心旺盛に多くの質問を投げかけてきました」と話す。
「牡蠣という自分があまり詳しくない分野には、素直に相手から学ぼうとする。しかし、日本酒や工芸品など、自分が得意なことについては、本当に膨大な知識を持っていて驚きました」
三保さんが話すエピソードからは、常に生産者と同じ目線で考えて学ぶ、中田が職人や農家などの人々に愛されるゆえんともいえる人間性が垣間見えた。
30年近く生牡蠣を食していなかったという中田だったが、実際にかなわ水産のこだわりや技術を知ることで、その違いを実感。
「美味しそうに牡蠣を食べる姿が、本当に嬉しかった。このストアを通して飲食店やプロの料理人と出会い、ビジネスの幅がさらに広がりました。中田さんに紹介してもらったことで、かなわ水産を知らなかった人にも気軽に購入してもらえるのは本当にありがたいです」
中田が築き上げてきた経験値と人脈が、「ものづくり」を通じて人と人の縁を紡いでいく。全国から選び抜かれた逸品を味わってほしい。
中田英寿が選んだ“こだわり”の逸品!
「にほんものストア」で実際に購入できる商品から、ゲーテの読者にお薦めする4品をセレクト!
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