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2019.08.22

【福島県】中田英寿が全国の蔵元に教わった最高に旨い店<ゲーテイスト特別版>

2009年から’15年の6年半、のべ500日以上をかけて、47都道府県を旅した中田英寿さん。そこで出会った数々の酒蔵には、ある共通点があった。それは、「良質な蔵元であればあるほど、良質な食を知り尽くしている」ということ。中田さんが出会った全国津々浦々の特別なる蔵人にしか知りえない、最高に旨い"地元の名店"を「ゲーテイスト2019特別版」として紹介する。

古宿

『門土庵』 郡山/家庭料理

推薦人
「にいだせんしゅ」/仁井田本家 仁井田穏彦さん(代表取締役)

「知る人ぞ知る名店。地元のものを使って、優しい手料理を出してくれる居酒屋さんです。チャーミングなご夫婦が営んでいて、とり南蛮と玉子焼き、なめろうが特に人気のメニュー。私はいかにんじんや、大きな油揚げも好きです。ハムカツもぜひ食べてみてほしいですね。人気店なんで予約必須ですが、郡山に来ることがあったらぜひ行ってみてください」

門土庵
住所:福島県郡山市大町1-12-15
TEL:024-923-9242

 

仁井田本家
創業以来、「酒は、からだによいものである。」という信条が受け継ぐ仁井田本家。この言葉通り、安心して飲める日本酒をつくることを徹底している。無肥料・無農薬の自然米。山の湧水と、田んぼ近くの井戸水。自然米から仕込んだ酒母。蔵にあるすべてのお酒を、これだけでつくっている。「にいだぜんしゅ」は、発売50周年を節目として意匠を一新。リユース瓶を使用と環境にも優しい。

仁井田本家

銘柄:にいだぜんしゅ、隠(おだやか)
創業:宝永8年
所在地:福島県郡山市田村町金沢字高屋敷139
TEL:024-955-2222
https://1711.jp/

 

『陽風水』 福島/鳥料理

推薦人
「大七」/大七酒造 神野智洋さん(営業部)

「シャモとワインのお店です。シャモの味が強く、日本酒との相性が本当にいいんです。旨味たっぷりの雑炊で〆る、シャモのもも正肉をふんだんに使った水炊きも名物のひとつ。これを純米酒と一緒にいただくのが、格別なんです」

陽風水

陽風水
住所:福島県福島市大町2-18 石屋小路ビル1F
TEL:024-522-1455

 

大七酒造
味わい深く、力強さと洗練とが両立していること、熟成によってますます美味しくなる酒であることを、昔から大切にする大七酒造。醸造方法は、最も正統的で、世界から高く評価されている“生もと造り”。じっくりと時間をかけて熟成させるため、奥行きがあり、シャトー物の赤ワインのように豊潤な味わいが広がるの特徴だ。

大七酒造

銘柄:妙花闌曲、箕輪門
創業:宝暦2年
所在地:福島県二本松市竹田1-66
TEL:0243-23-0007
https://www.daishichi.com/

 

『古宿』 矢吹/蕎麦

推薦人
「自然郷」/大木代吉本店 大木雄太さん(代表社員社長)

昔ながらの三角屋根の古民家で、郷土料理を提供する飾らない蕎麦屋。名物は、十返舎一九の戯誌「金の草鞋」(かねのわらじ)に出てくる「大根そば」。打ち立ての蕎麦に千切りの大根を合わせたもので、蕎麦の歯ごたえと大根のシャキッとした食感がクセになる一品だ。一度囲炉裏で炙ってから揚げる、香り高い『メヒカリの素揚げ』など、一品料理も素朴でおいしい。蕎麦をたぐりたくなったらすぐに訪れる、心から寛げるお店です」

古宿

古宿
住所:福島県西白河郡矢吹町滝八幡183-2
TEL:0248-42-2011

 

大木代吉本店
慶応元年、福島矢吹の豊かな自然と共に酒造りに挑み始める。1974年、当時としては珍しい農薬を使用しない米のみで醸造を開始し、その名のとおり「無添加酒—自然郷」として発売した。「お酒の味わいはもちろん、今、特に私たちが大切にしているのが質感です。生酛造りなど、生き生きとしながらバランスの良い酸を感じられる酒を極めていきたいと考えています」

大木代吉本店

銘柄:自然郷
創業:慶応元年
住所:福島県西白河郡矢吹町本町9
TEL:0248-42-2161
https://www.daikichi-sizengo.co.jp/

 

『若央』 会津若松/割烹

推薦人
「冩樂」/宮泉銘醸 宮森義弘さん(代表取締役社長)

昭和62年創業の板前割烹料理店。銀座の料亭などで研鑽を積んだ主人が、会津の食材に職人仕事を施したひと皿を供する。「福島は酒蔵同士が非常に仲がよく、蔵元チームでたびたびうかがうのが、こちらの割烹料理店。お造り、吸い物、焼き物などすべて素晴らしく、春は筍、秋は松茸、加えて会津牛など、土地の山の食材を使ったメニューは絶品です。それらを地元の酒と合わせていただくのが非常に楽しい。親方が気さくで人情にあふれているので、その場にいる全員が笑顔になる。気を許せる仲間と寛いだ気分になれる、名店中の名店です」

若央

住所:福島県会津若松市上町8-6
TEL:0242-33-0556
http://kappo-wakao.com/

 

宮泉銘醸
四季における寒暖の格差、豊かな水資源、さらに肥沃な大地。酒造りに適した気候条件と自然に恵まれた会津にて、「冩樂」「會津宮泉」の2銘柄を醸している。「自分たちの造る酒すべてをおいしく飲んでもらいたいから、徹底的に研究を重ね、さらに高い技術力を駆使して、酒造りに挑んでいます。目標は『日々進化、毎年レベルアップ』。難しいことではありますが、リアルに手に取ってもらうため、酒質向上に邁進していきます」

宮泉銘醸

銘柄:冩樂、會津宮泉
創業:昭和30年
住所:福島県会津若松市東栄町八番七号
TEL:0242-27-0031
http://www.miyaizumi.co.jp/

 

『ゑびす亭』 会津若松/居酒屋

推薦人
「名倉山」/名倉山酒造 松本和也さん(専務取締役)

商家造りの建物が趣を感じさせる、予約必須の人気居酒屋。「会津若松にはおいしいものを食べさせてくれる居酒屋が多くありますが、なかでも賑わいを見せていて、私もよく通っているのがこちらです。おすすめは常時多くの種類が揃うお刺身、また滋味深い焼き鳥でしょうか。それらには、精米歩合50%の純米吟醸『善き哉』をぜひ合わせてみてください。酸味と甘みのバランスがよく、綺麗な味わいなので、和食に寄り添ってくれます。週末ともなると地元客で満席御礼となるので、ぜひ予約をしてから出かけてみてください」

ゑびす亭

ゑびす亭
住所:福島県会津若松市上町1-26
TEL:0242-23-1318

 

名倉山酒造
「全国新酒鑑評会」にて11年連続で金賞受賞し、「第91回南部杜氏自醸清酒鑑評会」では最高位である首席を獲得するなど、優れた酒を醸し続ける。「口に含んだときに米本来の旨みがふんわりと広がり、甘みと酸味が絶妙なバランスで調和しているのが、私たちが理想とする酒の味わいです。かつおだしが効いた料理なら純米吟醸の『善き哉』、また最高の原料、技、条件で造られた『名倉山大吟醸』はキャビアなどとも好相性。名倉山が目指す『きれいなあまさ』をぜひ体感してみてください」

名倉山酒造

銘柄:名倉山、善き哉、歓喜の歌ほか
創業:大正7年
住所:福島県会津若松市千石町2番46号
TEL:0242-22-0844
http://nagurayama.jp/

 

『キッチンあぐり』 須賀川/居酒屋

推薦人
「廣戸川」/松崎酒造 松崎祐行さん(専務取締役 杜氏)

地元の生産者と深く繋がり、素材を生かした調理法で一品一品を提供する。「須賀川の野菜や白河高原清流豚など、地元の食材にこだわり続ける料理店。日本酒も地元のものを種類豊富にそろえていて、福島の銘酒を楽しむことができます。私が愛する『ねぎ鍋』は、主人が生産者を追いかけて生まれたメニューだそう。出汁の味を生かしているので『廣戸川』とも相性抜群です。生産者と生産者、また生産者と消費者を繋ぐ、そんなコンセプト重視のお店ですが、若い女性から通の酒好きまで幅広い層に愛されているのが嬉しい。福島愛に満ちあふれた仲間のようなお店です」

キッチンあぐり

キッチンあぐり
住所:福島県須賀川市中町66 フカヤビル2F
TEL:0248-94-2454

 

松崎酒造
天に栄える村、天栄村の米と水を使って、飲み手に寄りそう酒を醸す。「福島は阿武隈高地と奥羽山脈のふたつの山地によって3つの地域に分けられています。県内には多くの酒蔵がありますが、それぞれに個性が違うのが楽しい。私たちが理想とするのは、まず料理を引き立てつつ、酒の味もしっかり堪能できるそんな酒。福島の未来を担う酒蔵として、同世代の造り手たちと切磋琢磨しながら、これからの道を歩んでいきます」

松崎酒造

銘柄:廣戸川、
創業:明治25年
住所:福島県岩瀬郡天栄村大字下松本字要谷47‐1
TEL:0248-82-2022
http://matsuzakisyuzo.com/

 

『盃爛処』 会津若松/居酒屋

推薦人
「山の井」/会津酒造 渡部景大さん(蔵元)

会津の地酒をしっかりと揃え、それに合う肴を種類豊富に提供する居酒屋。「30年ほど続いた名店が建物の老朽化に伴い移転。この夏に心機一転、リニューアルオープンしました。私のおすすめは、会津名物の馬肉。それも『馬のハラミの串焼き』が絶品です。馬特有の匂いはなく、ジューシーで旨味がしっかりあり、それでいてしつこさがない。わさびを添えて、何本もいただけるのでぜひオーダーを。さらなるこの店の魅力は、店主の陽気な人柄です。調理の合間にマジックを見せてくれたりなど、常連はもちろん、初めてのお客さんもこの温かなムードに心和む様子。酒蔵を愛し、心から応援してくれる私のホームタウンです」

盃爛処

盃爛処
住所:福島県会津若松市中央1-3-23
TEL:0242-25-0062

 

会津酒造
創業は元禄年間。仕込み水には、地下40mから汲み上げた、柔らかい口当たりの超軟水を使用。今も、歴史ある江戸時代の土蔵で酒造りを行う。「毎年自由な発想で、自分が飲みたい酒を造っています。柔らかく綺麗で、かつ飲みやすいのが『山の井』の特徴。アルコール度数も高くないので、ビギナーの方にもおすすめです。ハマればどっぷり浸かってしまうのが日本酒の世界。この酒を入り口に深遠なる酒の世界へ、どうぞお待ちしています」

会津酒造

銘柄:山の井、会津ほか
創業:元禄年間
住所:福島県南会津郡南会津町永田字穴沢603
TEL:0241-62-0012
http://www.kinmon.aizu.or.jp/

 

中田さんが開発している日本酒アプリ「Sakenomy」では、さらなる情報を公開! さらなるレストランに加え、宿やお取り寄せ情報も掲載しているので、福島を旅するときのお供に!!

TEXT=本庄真穂、星 佑貴

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