2019年は名店で修業した料理人たちが独立して新たなレストランを開業。いま注目を集めている、とっておきの若手料理人の日本料理店を紹介する。
嶺岡豆腐から始まる至福のコース
店主の對馬達也氏は、名店「銀座うち山」出身の29歳。料理の方向性は端正な正統派だが、「料理で大切にしているのは遊び心」と明言し、既成の枠にとらわれない気概を持つ料理人だ。
月替わりのコースは、旬の魚介を中心とした12品。先付の「落花生の嶺岡豆腐」は、對馬氏の地元である千葉県産の落花生を用いた嶺岡豆腐を、毎月異なるアレンジで供する定番だ。嶺岡豆腐とは、日本の酪農の発祥地である嶺岡牧場にちなみ、牛乳や生クリームを使って作る料理。

店主の對馬達也氏は仙台出身。京都の日本料理店で修業後、「銀座うち山」で5年間勤め、茶道の心ともてなしの精神を学ぶ。
香ばしいパン粉と旬の魚介を添えた嶺岡豆腐は、もっちりとまろやかで季節感に溢れ、名物になりそうな予感だ。
椀物の吸地は香り高く、器は時代物の逸品が取り揃えられている。コースには「鰆のかまくら蒸し」などの創意溢れる品や、和牛を使った料理も登場。今後を期待される新店だ。

千葉県産落花生と牛乳、生クリームを練り上げた先付「落花生の嶺岡豆腐」。初冬はいくらの醤油漬けをのせて。器は明治期の永楽和全。¥20,000のコースより。日本酒は約9種類。

ひきたての出汁の香りと旬の蟹の甘みが合わさった「ずわい蟹とかぶのお椀」。壬生菜と刻み柚子を添えた端正な取り合わせ。

たたいた長芋とすりおろした長芋と湯葉を合わせたメレンゲを、鰆さわらとともに蒸した「鰆のかまくら蒸し」。¥20,000のコースより。

8月に開業した店内はカウンター8席のみ。入口に看板がなく隠れ家のよう。店名は漢字の「馬」を反転させた招福のシンボル〝左馬〞に由来。
銀座 左うま
TEL:03-6263-0309
住所:東京都中央区銀座3-7-13 成田屋ビル3F
営業時間:12:00 ~ 14:30 / 18:00 ~ 22:00
休業日:日曜・祝日
座席数:カウンター8席
料金:昼 ¥5,000~、夜 ¥15,000 ~ ¥35,000