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2024.08.30
「お仕事をいただく」はプロ失格。滑稽に映る、日本の悪しき慣習
人付き合いが苦手、自分に自信が持てない、つい悲観的になってしまう……。こうした性格に悩んでいる人は少なくないでしょう。しかし、数多くの成功者と接してきた経営コンサルタントの影浦誠士さんは、「一流のビジネスパーソンほどネガティブ思考の人が多い」と断言します。『人付き合いが苦手な人のためのリーダー力』より、短所と思いこんでいた個性を長所に変える、逆転の成功法則をご紹介します。
日本の常識は、欧米の非常識
いまだに時折、日本的なビジネスの習慣に戸惑いを感じることがあります。
すでに述べた通り、日本のビジネスシーンでは、「お仕事をいただく」という感覚が強くあります。それらは、「報酬を恵んでいただいている」「仕事をやらせていただいている」といった感覚です。
とくに欧米のビジネスマンから見ると、このような姿勢は滑稽に見えるようです。

ある日、外国人の友人とテレビを見ているときに、番組内で建築家が仕事を受注する際に施主にへりくだっているシーンを見て、「あの人はプロだろ、なぜクライアントにあそこまでお礼を言わないといけないのか。本当はまだ実績がないアマチュアに違いない」と友人が言っていたことがあります。
私も、専門家に依頼するときは、依頼主は依頼先への一定のリスペクトがあるべきだと思っています。弁護士、会計士などの士業の先生方への依頼も同じだと思います。私自身も仕事を引き受けるときは、顧客からのリスペクトがないといい仕事ができないと考えています。
仕事を依頼する側は、自分にはできないからこそ、相手にプロとしての仕事ぶりを期待し、報酬を支払うことを対価としてお願いしているはずです。お金は共通の価値を持ちますが、技能や能力は個々の会社や個人の数だけの価値があります。
発注者と受注者では、たしかにお金を払うのは発注者ですが、プロとしての技能を提供するのは受注者側です。そこには対等な関係がなければならないはずです。
もっと自分に厳しくあれ
たしかに、その関係が対等ではない場合もあります。たとえば、サービスがどこでも共通の価値を持ち、競合が多い事業の場合、発注者、利用者はどこを選んでも同じようなサービスのため、お金を払う側が上の立場になります。
ただ、日本では一般的に、お金を払う側が常に偉いといった感覚があるように思えます。
しかし、媚びないと発注してもらえないような業務クオリティであれば、すぐに打ち切られるのではないでしょうか。そのように考えている私には、「お仕事をいただく」という感覚は、自分に逃げる余地を用意して仕事をすることだと思えます。
手土産を持参し、値下げまでして受注した仕事の場合、そこまでしなければ価値を感じてもらえないクオリティの仕事しかできないのだと、自分で認めているようにも見えます。

海外の人材バンクに登録しているような有能な人は、プロとしてのスキルを提供するのだから、自分にはこれだけの報酬が払われるべきだ、と相場よりも高めの金額を提示することがあります。
雇い主としては、それだけの報酬を払ったのだから優れた仕事を望むでしょう。当事者もその価値で受け入れられたことの誇りとプライドがあるため、自身のキャリアとしてその価値に見合う仕事をしようと努力するでしょう。
つまり、「仕事を下から取りに行かない」ということは、相手に厳しいのではなく、自分に厳しいという姿勢なのです。
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