物理的に見れば、腕時計は確かに小さい。しかし、そこには途方もない背景、技術、情熱が凝縮されている。腕時計の果てしない感性に刺激され、日常は瞬く間に光り輝く。安定した金相場を例に取るまでもなく、ゴールドの価値は普遍的だ。そこにモダンな感性が加われば、まさしく鬼に金棒である。【特集 高級腕時計のシゲキ】
ロジェ・デュブイ
エクスカリバー・コレクションの最終形態ともいうべき最新作。一般的なローズゴールドより45%も高い硬度を持つ、イーオンゴールドをケース素材に採用。振動と騒音を最小限に抑えたマイクロローターはピンクゴールドとタングステンで作られ、ブランドのモノグラムが刻まれたモダンなデザインに仕上がった。
パネライ
閏年の調整が不要なパーペチュアルカレンダーを搭載。日付ディスクが内部構造と連動して、小窓にて日付を表示する。その仕組みを目視できるユニークなダイヤルを取り囲むのが、パネライ独自のゴールドマテリアルだ。プラチナと18Kゴールドを融合させることで変色を防ぎ、時計の寿命を長く保つ。
フランク ミュラー
芳醇なイエローゴールドは、見る人をぐっと引きこむ。ダミエと呼ばれる市松模様は「インペリアル トゥールビヨン」をはじめ、過去の記念碑的2モデルにのみ用いられたもの。その組み合わせは、ブランド30周年にふさわしい特別なあしらい。文字盤の意味を知ることで、その歴史をより深く味わうことができるのだ。
ゼニス
昨年に発表されて話題となった高性能クロノグラフが、艶やかなフルゴールドで武装。スイスでも指折りの老舗は過去にも金無垢のクロノグラフを手がけた実績を持ち、その確かな伝統ゆえに嫌味はいっさい感じられない。ムーブメントには、新世代のエル・プリメロ3600を搭載。毎時36,000振動のハイビートが、着用者の高まる鼓動とリンクする。