2022年も高級ウォッチブランドから続々と届く新作情報。その中から、新鮮な驚きや価格以上の満足感が味わえる”活きのいい”モデルを厳選! 連載第93回は、ゼニスの限定モデル「デファイ ゼロ G サファイア」と「デファイ 21 ダブル トゥールビヨン サファイア」を取り上げる。
ハイエンドウォッチの新たな地平を切り開くトゥールビヨン
昨年、ゼニスは新機軸として、現代的なスポーツウォッチ「クロノマスター スポーツ」、どんな悪天候にも対応する「デファイ エクストリーム」などを打ち出す一方、ハイエンドウォッチの開発にも大いに力を注いだ。
その最たる例が、それぞれ世界10本限定となる「デファイ ゼロ G サファイア」「デファイ 21 ダブル トゥールビヨン サファイア」だろう。これらの蛍光塗料を施した特別なサファイアクリスタル製ケースのトゥールビヨンウォッチの開発は、ブルーPVD加工を施した手巻きムーブメント「エル・プリメロ 8812 S」と自動巻きムーブメント「エル・プリメロ 9020」 という2つの独創的なムーブメントの製作からはじまった。
6時位置に「グラビティコントロール」と呼ばれるジャイロスコープ モジュール、12時位置に時針と分針を配したオフセンターのレイアウト「デファイ ゼロ G サファイア」の文字盤は、天文学からインスピレーションを得たメテオライト、アヴェンチュリンガラス、グラン・フーエナメルなどの技法が手作業で施されている。ケースバックを覗くと、「エル・プリメロ 8812 S」の象徴であるジャイロスコープ モジュールの裏面のプレートから月のクレーターのような独特の雰囲気が漂う。
一方の「デファイ 21 ダブル トゥールビヨン サファイア」は、計時用トゥールビヨンは60秒、クロノグラフ用トゥールビヨンは5秒で1回転する2つのトゥールビヨン、さらには「デファイ 21」の特徴である1/100 秒計測の1秒で1回転するクロノグラフ針などを備える驚異的なコンプリケーションだ。「エル・プリメロ 9020」 の文字盤側ブリッジの一部には、ブランドのアイコンである「星」が刻印されており、このクロノグラフが持つ驚異のスピード感を表現したものだ。
無限の宇宙からインスピレーションを得ることで生まれたゼニスによるトゥールビヨンの新解釈はとてもパワフルだ。世界的な盛り上がりを見せるハイエンドウォッチ戦線に新たな顔役が名乗りを上げた。
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