男性にとって数少ないアクセサリーでもある腕時計。だからこそ、時計選びには個性とともに語れる“ストーリー”も腕元に纏（まと）いたい!
ダブルネームにとどまらない異素材フュージョンが実現
精密なメカニズムを正確に動かし、感動的な一瞬を作りだす。高級機械式時計とモータースポーツは、非常に似ていて親和性も高い。多くの高級時計ブランドがモータースポーツをサポートしているが、なんとロジェ・デュブイでは、多くのモータースポーツにタイヤを提供している「ピレリ」とのコラボレーションを展開中だ。
2017年からスタートした両者のコラボレーションは、デザインや世界観を共有するという従来の方法から一歩先に進み、ストラップ素材を提供するというユニークな結びつきを持つ。しかもその元となる素材は、モータースポーツの決勝レースで実際に使用され、勝利マシンがつけていたタイヤを用いている。いうなれば“勝者の魂”がこもったコラボレーションなのだ。
その最新作である「エクスカリバー スパイダー ピレリ」は、星形のアストラルスケルトンムーブメントで機械の構造美を表現する人気モデルをベースにしつつ、ベゼルやリューズ、ストラップを簡単に交換できるクイックリリースシステムを新採用している。フルブラックモデルをベースとしつつ、ブルーやレッド、ホワイトの3種類の色へと変更できるキットがついてくるのだ。このカラーリングはモータースポーツのタイヤに使われる色であり、いうなればピレリの象徴的な色でもある。しかも簡単に交換できるという点も、レーシングタイヤの交換システムをイメージしている。
こういった独自性の高いディテールは、モータースポーツと深くつながる「ピレリ」と組んだからこそ可能になったこと。素材、発想、メカニズムのすべてを融合させることで、ロジェ・デュブイは、また新しい時計を生みだしたのだ。
クイックリリースで着脱可能な各部パーツ
ワンクリックで交換できるのは、ベゼル、リューズ、ストラップの3ヵ所。ブラックのパーツとカラーのパーツとで交換可能。
ケースバック側はPirelliロゴ入り。
ムーブメントは、自社製キャリバーRD820SQ。スケルトン構造だが、星形ブリッジのエッジを綺麗に面取りするなど、古典的技法も取り入れている。
高いカスタマイズ性に加え、画期的なロックテクノロジーを採用した本作。ストラップにはピレリのタイヤ素材をインサート。
ケースサイドには「LOCK」と「FREE」の表示があり、しかも回転させる方向も書かれているので脱着操作は簡単。気分にあわせて柔軟にカスタマイズを楽しめる。
ロジェ・デュブイ
エクスカリバー スパイダー ピレリ
高い時計技術と審美性から生まれたアストラルスケルトンに、肉抜き加工の立体ケースを組み合わせる「エクスカリバー スパイダー」。そのコラボレーションモデルは、ブラック→カラーへとパーツを交換することができ、よりファッショナブルに楽しめる。世界限定各88本（レッド、ブルー、ホワイトの交換ストラップセットのみ）。自動巻き、Tiケース（DLC）、径45mm。¥9,306,000
ROGER DUBUIS
1995年に創業した時計ブランド、ロジェ・デュブイは、美しくて複雑なムーブメントを得意とする実力派マニュファクチュールで、2008年にリシュモングループの傘下となる。前衛的なデザインと機構を得意とするが、ジュネーブの伝統的な時計技術を継承することを証明する「ジュネーブ・シール」も取得し、美と技の両方でハイレベルな時計を作る。
