2021年も高級ウォッチブランドから続々と届く新作情報。その中から、新鮮な驚きや価格以上の満足感が味わえる"活きのいい"モデルを厳選!連載第65回は、タグ・ホイヤー「アクアレーサー プロフェッショナル300」を紹介する。
全方位的に改良を重ねた最新ダイバーズの実力とは?
先頃行われた世界最大の時計展示会ウォッチ アンド ワンダーズ 2021で話題を振りまいたタグ・ホイヤーの「アクアレーサー プロフェッショナル300」がいよいよ発売された。
タグ・ホイヤーのCEOに就任したフレデリック・アルノーいわく、この度行われた「アクアレーサー」のリニューアルは時間をかけて温め続けてきた重要なプロジェクトであり、1978年から続く同社のダイバーズウォッチの伝統を尊重ししつつ、ユーザーの期待に応えるアップグレードを目指したという。
デザイナー陣営がはじめに着手したのが、時計の顔である12角形の逆回転防止ベゼルの改良であった。大幅なデザインの変更は行わず、セラミックのベゼルインサートを統合させるのと同時に、12のファセットに溝を設けることで掴みやすい仕様を変更。さらには、ベゼル内部の歯車の形状から見直すことでより滑らかに回転するように構造そのものを見直した。
視認性を司るダイヤルデザインもさまざまな調整が行われた。主な変更点は、ベゼルのシルエットと統一感をもたせた時針と分針、8角形のインデックスなどにある。サファイアクリスタル製の風防は、クリスタルの内側に拡大鏡付けることで表面が滑らやかな手触りになるように工夫をこらしている。
ここで言うまでもない話だが、ダイバーズウォッチの活躍の場はプロユースがすべてではない。それゆえ、単純にスペックだけで優劣を判断することは難しい。つまり、堅牢性や防水性などの基本性能以外にも、見栄えの良し悪しを含め、タウンユースでの汎用性が求められてくるわけだ。高級時計の世界であればなおさらである。
そこでタグ・ホイヤーは「アクアレーサー プロフェッショナル300」の開発にあたって、300mの防水性能は保持しながら、主要パーツのスリム化を図ると同時に耐久性の向上を目指した。それに加え、着用したまま全長を1.5cmまで伸縮可能な優れた微調整システムを持つ新型のブレスレットを導入。これによって快適な付け心地を実現したのだ。
43mm径のメンズモデルは全4本での展開。このうち3本はステンレススチール製であり、グリーンダイヤルのみ、ハイテクマットグレード2チタンを採用した。
これ以外にも2021年9月には、Ref.844の復刻モデル「アクアレーサー プロフェッショナル300 Ref.844 トリビュート」の発売が控えている。今後も新生アクアレーサーの動向に注目したい。
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