新作発表会が中止や延期を余儀なくされたウォッチシーン。一体新作はどうなるのか!? しかし心配ご無用。主要ブランドからは、新作情報が続々と届いている。そんな中から、新鮮な驚きや価格以上の満足感が味わえる"活きのいい"モデルを厳選した!
「エル・プリメロ A384 リバイバル」のブレスレットバージョン
2020年の1月に初開催されたLVMHウォッチウィーク「ドバイ 2020」に参加したゼニス。革新的なレディスウォッチ「デファイ ミッドナイト」、時流に乗ったユニセックスな提案が光る「エリート クラシック」「エリート ムーンフェイズ」、ランドローバーとのコラボレーションウォッチ「ディファイ エル・プリメロ21 ランドローバー エディション」など、時計市場における新たな国際イベントとなるにふさわしい会場には多くの話題作が並んだ。
その中でもユニークな存在感を放っていたのが、「エル・プリメロ A384 リバイバル」のブレスレットバージョンである。
オリジナルにあたる「A384」は、1969年に発表。ゼニスが開発した革新的なハイビートの自動巻きクロノグラフ専用ムーブメント、エル・プリメロを初めて搭載したモデルとして、時計愛好家の間では認知されている。
「A384」が今現在もヴィンテージウォッチとして親しまれている理由のひとつとして、アヴァンギャルドなデザインが挙がる。大胆なケースデザインと同様に高い評価を受けているのがブレスレットである。ブレスレット専用メーカーのゲイ・フレアーに製作を依頼した通称“ラダー ブレスレット”は、ドレッシーな外観と抜群の付け心地を備えていた。
多くの愛好家が待ちに待った伝説のブレスレットの復活は大きな話題になったことは言うまでもない。反響に比例して、現在入荷中の「A384 リバイバル」は完売する店舗が続出しているという。
ブラックのケースを纏う幻のクロノグラフとは!?
この話にはまだ続きがある。「クロノマスター リバイバル “シャドウ”」もまた、ゼニスの伝説的なタイムピースの復刻モデルだ。
エル・プリメロが誕生して間もない1970年、ゼニスは当時ではめずらしかったブラックのステンレス製ケースを備えた手巻きクロノグラフのプロトタイプを製作。その後、市販されることはなかったが、50年近い時を経て、2019年にマニファクチュールの屋根裏部屋でオリジナルが発見された。ゼニスの開発チームはこれを運命だと感じ、復刻モデルの開発に踏み切った。
再現性を重視した「エル・プリメロ A384 リバイバル」に対して、「クロノマスター リバイバル “シャドウ”」は復刻モデルの枠組みに捉われないスタイリングが魅力だといえる。
37mm径のコンパクトなサイズであった「A384」のサイズ感を踏襲しつつ、ケース素材にマイクロブラスト仕上げのチタンを採用。これにより、ヴィンテージウォッチとはまったく方向が異なるモダンな雰囲気を手にしている。トーンを統一したコーデュラ調のストラップはケースと絶妙にマッチ。
ムーブメントに目を向けてみると、オリジナルは手巻きであったが、こちらは自動巻きに変更されている。
性格が異なる2つの復刻モデルだが、その根幹に宿るのはクロノグラフの名門であるゼニスのDNAであり、洗練された腕元の演出にうってつけであることは言うまでもない。
問い合わせ
LVMHウオッチ・ジュエリー ジャパン ゼニス TEL:03-3575-5861