仕事に邁進するビジネスパーソンが、ふと閃きを得られる場所に毎月ホラン千秋が突撃取材! 話題のスポットを紹介する本連載「ホラン千秋の閃き空間」。今回は、「純喫茶ジンガロ」へ。
村上隆のこだわりの世界を体感できる喫茶店
ビジネスの世界でも、近年必須となっている現代アートの知識や思考性。そんななか、美術館やギャラリーとはちょっと違う体験ができる場所が2023年春にオープン。それが日本を代表するアーティスト村上隆さんが手がける「純喫茶ジンガロ」です。
場所はサブカルチャーの聖地として海外の方にも人気の「中野ブロードウェイ」。今やこれがジャパンの代名詞なのだろうと思わせるゲームやフィギュアのモールを進むと、現れるのは昔懐かしい趣の喫茶店。
天井から下がる照明の位置からメニューひとつにいたるまで、アーティスト本人がこだわり抜いて作った空間で、ポスター跡を残した壁やソファ、カーテンなど、あらゆるパーツが昭和風。
BGMも’70〜80年代の歌謡曲や洋楽が流れ、とことん昭和レトロな世界に。また店内にはインベーダーゲームやマリオなど、きっとあの頃ヤングが夢中になったテーブルゲーム機がズラリ。ギリギリヤングな私も楽しめました(笑)。
メニューもプリンやバナナシェイク、クリームソーダなど、ノスタルジー感に乾杯。心にジュワッと沁みます。
そんなレトロな店内ですが、村上隆さんご自身のお子さんがコンピュータゲームの世界のなかにも美を見いだしていることにインスパイアされたそう。
未来のアートを象徴するNFTアートも映像作品として展示。おなじみのキャラクター“お花”は、人間の煩悩の数である108種類の表情のピクセルアートやネオンとなって飾られています。
ただ鑑賞するのではなく、アーティストの思いが詰まった空間に身を置き、アートをさまざまな側面で“体感”できる、それが「純喫茶ジンガロ」なんです。
店内に一歩入れば、そこは“アーティスト村上隆”が創りだすリアルとデジタルを行き来できる世界。美味しい喫茶メニューと懐かしのゲームとともに、過去と未来が融合した、ここでしか味わえないアートへの没入体験を楽しんでくださいね。
純喫茶ジンガロ/Coffee Zingaro
住所:東京都中野区中野5-52-15 中野ブロードウェイ2F
TEL:03-6262-3333
営業時間:12:00~18:00
定休日:不定休
Instagram:@coffee_zingaro
Chiaki Horan
1988年東京都生まれ。趣味は韓国ドラマ鑑賞。『Nスタ』(TBS系、毎週月~金曜15:49~19:00※地域により異なる)にて月~木曜のキャスターを務めている。