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仕事が楽しければ
人生も愉しい

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2022.03.27

【7ORDER 阿部顕嵐】「どうせ忘れられるけれど、 あがけるだけあがきたい」──連載「NEXT GENERATIONS」Vol.2

新世代のアーティストやクリエイター、表現者の仕事観に迫る連載「NEXT GENERATIONS」。第2回は、7ORDERの阿部顕嵐・後編。7ORDERの“顔”として、また現在公開中の『ツーアウトフルベース』で長編映画初主演を果たした俳優としても気鋭の存在である阿部。後編では、休日の過ごし方や余暇の過ごし方など、Z世代のリアルな日常を聞く。【前編はこちら

海外旅行で自分の価値観を広げる

阿部のInstagramには、絵画やファッション、イタリア旅行の記録など、ヴィヴィッドな色彩が踊る。

「海外旅行が大好きなんです。海外を旅すると人生観が変わると言いますが、僕にとっては人生観を“広げる”というニュアンスがしっくりきます。日本も素敵ですが見慣れてしまっているので、海外の知らない街は歩くだけで楽しいです。現地の人たちと話して、その土地のご飯を食べて。携帯ばかり見てしまわないように、Wi-Fiをレンタルせずに行くようにしています。ホテルも現地で取って、道に迷ったら人に聞く。タイではずっと安ホテルに滞在して、最後の夜だけラグジュアリーホテルのスイートルームに泊まりました。幅や落差を体験して、自分の価値観を広げたいんです」

彼にとって海外旅行はデジタルデトックスをする時間でもあるようだ。

「帰国すると、無敵になった感覚があります。日本はわかりきってしまっているので、イージーゲームです(笑)。日本はもちろん快適ですが、海外旅行のようにいい意味でストレスや刺激のある状態に自分を置くことが必要なんだなと思っています。みなさんもそうだと思いますが、ずっと海外に行くことができていないので、フラストレーションが溜まりまくっています。次はペルーやボリビア、花が綺麗な夏のシチリアに行きたいです」

コロナ禍でも休日は、できるだけ外出して自然のある場所で過ごし、マインドをクリアにする。

「前日に、外出するか家から出ない日にするかを決めて、それを実行しています。1日中家にいるとどうしても罪悪感を覚えてしまうので、家から出ないことも自分の意思で成し遂げたことにするという考え方です(笑)。実際には外出する方が多いです。早起きをして、自然のある場所や温泉へ行って、おいしいものを食べてリフレッシュします。神社も好きで、最近は奈良の山奥にある玉置神社に行ったり、長野の戸隠神社に駐車場から6時間歩いて行ったり。6時間も歩くと無心になっていて、瞑想をしたときのように頭がクリアになります。家にいる日はゲームとウーバーです(笑)」

興味のある分野の情報は、特にメモをしなくても記憶できるという。

阿部顕嵐と7ORDERの、変化と進化

芸能活動を始めて10年以上が経ち、日に日に強くなっていく想いとは。

「周りの人に助けられているな、とより一層強く感じるようになりました。特にステージやカメラの前に立っているときは、より強く感じます。10代の頃は、お膳立てされた状況を当たり前だと思っていたのですが、10代後半の頃に『それって当たり前じゃないんだよな』と気付きました。そのありがたさを常に忘れないようにしています」

俳優としても、『ツーアウトフルベース』で今までとは違う領域に踏み出した手応えを得た。

「普段は、その作品における自分の立ち位置や存在意義、爪痕を残すための立ち居振る舞いを考えて、ゴールから逆算して役柄を作っていきます。でも今回は、イチという人物が常に先のわからない状況で、ギリギリの状態に追い込まれるというお話だったので、作為的なものがない方がいいと思って体当たりでぶつかりました。何も考えずに現場に立つというやり方は、楽に見えて逆に難しかったです。その場その場で、自分の頭をフル回転させるので。でも、完成した映画に映っている自分を見て『イキイキしてんな』と思いました(笑)。お芝居とプライベートの境界線が失くなるという体験ができてよかったです」

人として俳優として成長していく一方で、7ORDERの関係性や目指すところは変わらないという。

「僕ら7人は、やりたい表現や目標が一緒だったから集まったので、たとえ環境が変わったとしても、関係性も“想い”みたいなものもまったく変わりません。表現は時代や流行によって、いい影響を受けて変わっていけたらいいなと思っていますが、自分たちがやりたいことをやるという“軸”は振れないように意識しています。やりたいことが変わるのはいいけれど、変えさせられるのはいけないというか。自分たちがやりたいことをするために必要だと納得できれば、どんなことも全力でやります」

GOETHE2022年4月号を手に「サカナクションの武道館ライブ、僕も行きました!」

たとえやりたくないことでも、脳を止めない

仕事だからと割り切ったり切り捨てたりせず、仕事だからこそ様々な想いを抱えながら正面からがっぷりと組み合う。

「仕事は人生そのもの……というとありきたりですが、仕事も人生もあがくものだと思います。いつかは死ぬし、どうせ忘れられるけれど、あがけるだけあがいてやろうという反骨心があります。どうあがけるのかを、常に頭で考えています。僕は仕事一本というか、仕事をしない人生を考えたことがないので、老後も何かしら好きなことを仕事としてやっていると思います。オフの日が楽しいのは仕事をしているからですし、リタイアは考えられないです」

仕事ありきの人生を生きる阿部にとって、仕事の楽しさは人生の楽しさとイコールだ。

「だから、楽しく仕事をするように心がけています。例えば、どうしても誰かの言うことを聞かなければいけないときに、言われた通りにやるだけではフラストレーションが溜まるだけですよね。そういうときは、『自分だったらこういう風にやるのにな』とちゃんと考えて、想像します。それも自分を鍛えることになると思うので。そのフラストレーションをパワーに変えて蓄積しておいて、自由に表現できる別の仕事で爆発させるようにしています。苦手な仕事のときは思考を止めるのもひとつのやり方ですけど、僕は脳を止めるのが好きじゃないので、どんなときでもポジティブに考え続けるようにしています」

『ツーアウトフルベース』
甲子園の夢に破れて以来、10年間も自堕落な生活を送るイチとハチ。どん底状態から脱出するために、ドラッグとアメ車に手を出した2人は、絶体絶命のピンチに追い込まれる。青春の禍根を引きずる男2人の最悪な一日を描く、クライム&青春エンターテインメント。
監督・脚本:藤澤浩和/脚本:内田英治/出演:阿部顕嵐、板垣瑞生(2022年製作/97分)
2022年3月25日(金)全国ロードショー

Alan Abe
1997年東京都生まれ。2019年5月より7ORDERとして活動を開始。個人では俳優としての活動を中心に、「『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stage 」(19〜22)、「October Sky-遠い空の向こうに-」(21)などの舞台に出演。主演ドラマ「さよなら、ハイスクール」(全4話)がHuluにて'22年2月28日より独占配信中。

【前編はこちら

TEXT=須永貴子

PHOTOGRAPH=鮫島亜希子

STYLING=西村哲也

HAIR&MAKE-UP=奈良裕也(SHIMA)

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