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2021.09.17

【西野亮廣】キミの挑戦を阻む『ドリームキラー』をキチンと区別しよう!

この連載は、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』に投稿した記事を、加筆修正したものです。

僕のオンラインサロンでは、僕が現在進行形で手がけている仕事に関する記事(2000文字〜3000文字)を毎朝投稿しているのですが、日曜日だけは、お仕事の現場の話を少しお休みして、いつもよりも二〜三歩引いたところから記事を書かせてもらっています。

その時の感じも伝わるとイイなぁと思ったので、今日は、ある日曜日の『西野亮廣エンタメ研究所』の記事をお届けしようと思います。
ちょっと耳の痛い話かもしれませんが、最後までお付き合いいただけると、嬉しいです。

【連載「革命のファンファーレ~現代の労働と報酬」】

第8回 「やめておけ」という言葉を、ちゃんと聞いたほうがいいケース

西野亮廣

大切な人を殺すな

挑戦者のまわりには、必ず『ドリームキラー』が存在します。
否定的な言動によって、夢や目標を壊そうとする人たちです。
厄介なことに、それは、敵対関係にある人だけに限らず、親しい友人や親であるケースも少なくありません。
「あなたのことが心配なのよ」という。

ちなみに僕は、芸人から絵本作家に転職することを決めた時に、ファンの方から「やめた方がいい」という言葉をたくさん浴びました。
あの時、彼らの言うとおりにしていれば、今はありません。

アンチは自覚的にあなたを叩きますが、アンチを除く『ドリームキラー』はいつだって無自覚です。
ただ勘違いしないでいただきたいのが、僕はここで「あなたの挑戦にブレーキをかける人間の言うことなんて聞かなくていい」と言いたいわけではありません。

そもそも、『横からブレーキをかけてくる人=ドリームキラー』という解釈は、ビックリするほど雑だと僕は思っています。
なので、ちょっと整理しましょう。

あなたの挑戦に対して「やめておけ」という人は、次の四種類です。

①邪魔をしたくて「やめておけ」という人
②よく分からないから「やめておけ」という人
③過去の経験から「やめておけ」という人
④現在の経験から「やめておけ」という人

このうち、『ドリームキラー』は①~③です。
③は過去に実績を残した人なので少し厄介ですが、その人が正しい判断ができるのであれば、その人は今も現役プレイヤーでいるハズです。
「現役プレイヤーの意見であるか否か?」で選別するといいと思います。

①~③の「やめとけ」の根拠になっているのは『感情』で、④の「やめとけ」の根拠は『現在のデータ』です。

もう、僕の言い分はお分かりだと思いますが、僕の結論は、
「①~③の言うことは無視してもいいけど、④の言うことは聞いた方がいいかも」
です。

現役プレイヤーの「失敗する」は高確率で失敗します。
なぜなら、『失敗』は“再現性があるから”です。
現役プレイヤーの「そこを掘っても水は出ないよ」は、
数十年前のデータを元に言っているわけでもなく、
勘で言っているわけでもなく、
“ついさっき、自分がそこを掘ってみて、水が出なかったから”言っています。
これに対して「やってみなくちゃ分からない!」という反論は、文法が成立していません。
「やってみなくちゃ分からない」も何も、“やってみた”んです。

このことを踏まえた上で。。
一応、僕は(今は!)ある分野に関しては現役プレイヤーでして、「何が成功するか?」は分かりませんが、「何が失敗するか?」は結構分かります。
「これをやったら、絶対に失敗するよね」という。

そんな中、「西野が『(キミは)絶対にやめておけ』と言っているのに、『いやいや、やってみなくちゃ分からない!』と返ってくるランキングNo.1」が、【オンラインサロンオーナー】です。

「本業で首が回らなくなったから、オンラインサロンで売り上げを作る」

という人が後を断ちません。
断言します。絶対に無理です。

「豆腐屋の売上が下がっているから、副業で、巨人軍の4番になって、年棒で食っていくわ」ぐらい無理です。

時給計算すれば、「何者でもない人のオンラインサロン運営」がいかに大きな赤字を生んでいるか? ぐらい小学生でも分かるのですが、追い込まれた人というのは「一か八か?」「起死回生の一手」を選び、勇者モードになった人には『電卓』の概念がありません。
結果、大きな大きな借金を背負うことになります。

「月額500円×10人」を稼ぐ為に、何時間も何時間も、自分の人生の時間を、家族やスタッフを守らなきゃいけない時間を、削り続けることになります。

「何者でもない人」のサロンメンバーになってくれるのは、「友達」ぐらいでしょう。
これが、また厄介です。
その友達が自身のサロンを立ち上げた時は、友達関係を崩さない為に「お返し入会」することになり、「500円を貰って、500円を返して、労働時間を大量に払う」という地獄モードに突入します。

そして、多くの人は、自分が立ち上げたプロジェクトを簡単には取り下げられません。
「損切り」ができないのです。

結果、赤字を増やし続け…そして、これがまた厄介なことに、「支払っているもの」が【お金】じゃなくて、【時間】なので、赤字の自覚が持てない。

もう、貧乏一直線です。

オンラインサロンって、時給計算すると、99%の方が赤字をブッこいているのですが(※西野調べ)、「オンラインサロンオーナーなんて、やるんじゃなかった」という声って、あんまり聞かなくないですか?

皆、言えないんです。
「そらみたことか」と言われてしまうからです。

だから、皆、シレ~っと(コッソリと)オンラインサロン運営をやめています。
これだけは断言できますが、オンラインサロンの運営で売り上げを作り続けられるような人は、本業でも十分に成功しています。

ちなみに、「その認知度とその影響力とその手札で、オンラインサロンを運営しても絶対にマイナスをブッこいちゃうじゃん!」と思われている人が、勇者モードを爆発させて、オンラインサロンを始めた時の【最大のリスク】って、何か分かりますか?

もちろん、『大きな赤字を背負う』ということもリスクなのですが、それより何より…
「この人は、お金を溶かしてしまう人(無駄使いをしてしまう人)なんだ…」
と思われてしまうことが一番のリスクなんです。

一度、そう思われちゃうと、
もう、次から、支援が集まらないんです。

「こんな単純な算数ができない人に、10万円を支援しても、また無駄に使われてしまう…」と周囲の人は考える。
分かりますよね?

その人の活動を支援したくて10万円を出しているのに、その人は5000円を稼ぐために大量の時間(たとえば1ヶ月)を使ってしまう。
これでは、支援が集まりません。

これはクラウドファンディングのリターンの設計とまったく同じ論理で、リターンの設計でもって「この人なら、いいお金の使い方をしてくれる」と思ってもらわないと、支援は集まらないんです。

「アイツにお金を渡しても、また、どうせ変なことに使う…」と思われた状態で、ここから先の時代を生きるのは本当に厳しいと思います。
なので、時給計算の癖をつけてください。
インフルエンサーのビジネスモデルは絶対に真似しないでください。
(※一部の人を除く)

このメッセージは過去に何度も発信しているのですが、いつもまったく届かなくて……その裏で、「オンラインサロンオーナー貧乏」になっている人の情報がたくさん入ってきて、いつも「もうっ! お願い! 聞いてっ!」となっています。
挑戦を終わらせたくはないです。
死なせたくはありません。

今回に限らず、まずは『ドリームキラー』を…

①邪魔をしたくて「やめておけ」という人
②よく分からないから「やめておけ」という人
③過去の経験から「やめておけ」という人
④現在の経験から「やめておけ」という人

…で分けて、どうか、④の意見には耳を傾けてみてください。
①〜③の意見は、ほどほどに聞き流していいと思います。

西野亮廣氏ポートレイト

Akihiro Nishino
1980年生まれ。芸人・絵本作家。モノクロのペン1 本で描いた絵本に『Dr.インクの星空キネマ』『ジップ&キャンディ ロボットたちのクリスマス』『オルゴールワールド』。完全分業制によるオールカラーの絵本に『えんとつ町のプペル』『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』。小説に『グッド・コマーシャル』。ビジネス書に『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』『新世界』。共著として『バカとつき合うな』。製作総指揮を務めた「映画 えんとつ町のプペル」は、映画デビュー作にして動員170 万人、興行収入24億円突破、第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞という異例の快挙を果たす。そのほか「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」の長編映画コンペティション部門にノミネート、ロッテルダム国際映画祭クロージング作品として上映決定、第24回上海国際映画祭インターナショナル・パノラマ部門へ正式招待されるなど、海外でも注目を集めている。

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TEXT=西野亮廣

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