激動の時代を牽引する3名のビジネスリーダーを「ゲーテ」が選出! 「シーバスリーガル ゴールドシグネチャーアワード2019 Presented by GOETHE」の授賞式が1月10日に開催された。そこで行われた受賞者のネクシィーズグループ代表・近藤太香巳氏と特別審査委員の幻冬舎代表取締役社長・見城 徹のトークセッションをレポート。
新たなビジネスモデルで時代を切り拓く男の次なる野望
───おふたりはかなり昔からのお付き合いだそうですね。
見城 近藤が創業社長・最年少で東証一部上場した時、とある業界で最も影響力のある社長に、どうしても会わせたい男がいると紹介されたのが15年前。代官山小川軒での昼食会だったな。
近藤 僕は当時、孫正義さんと組んでYahoo!BBをやっていました。「日本のブロードバンドに命を捧げる覚悟だから、一緒にやってくれ」と口説かれて。衛星放送やETC業務を経て、現在はLED照明・空調などの設備を、初期費用ゼロで導入できる事業がメインです。LEDの設備はまだまだ高額で、店舗や大きな企業となると、導入するだけで億単位になることも。お客様は初期費用ゼロで利用でき、こちらはレンタル料をいただき運営するという新たなビジネスモデルをつくりました。
───電子メディアや美容分野にも進出し、2社目の上場会社が電子雑誌のブランジスタですね。
近藤 読者が無料で読める電子雑誌「旅色」は読者200万人。有名女優やモデルを起用し、クオリティの高さが人気の秘密です。見城さんから学んだのは、人に対して心を尽くすということ。だから日本中の優れた経営者たちが見城さんのもとに集まる。人間の真心とか熱狂するエネルギーの大切さを知りました。
見城 デジタル化が進む今でも、仕事をしているのは人間だからね。GNOと呼んでいるんだけど、義理・人情・恩返し。これだけは絶対に守り抜くというつもりでみんなと付き合っている。
───社会貢献が基盤の、近藤さん主宰の「パッションリーダーズ」もそのような方々が集まる組織なのでしょうか。
近藤 上場会社の経営者から昨日会社を立ち上げた新米経営者まで在籍していて、毎月40回ほどのイベントを行っています。会員数は4200社超で、日本
一の規模を誇る経営者の会です。ビジネスマッチングは数百億円にのぼり、学びにも仕事にもなるという感じでしょうか。
見城 パッションといえば、近藤も非常に情熱的な男。若い頃、業務提携の申し入れにフェラーリ本社社長のところへ直談判に行ってたよな。
近藤 その昔、僕が手がけたX-JAPANのコラボ携帯が大ヒットしたんです。するとドコモがあわててメルセデス・ベンツとコラボした携帯を販売。僕はさらに上をと考え、フェラーリモデルの携帯をつくろうとイタリア本社の社長へ直にお願いに行きました。最後には立ち上がって「僕は日本で最初に携帯を普及させた男だ。フェラーリが組むべき相手は僕しかいない」と演説をぶったんです。そうしたら、後日手紙が来た。「我が伝統あるフェラーリは日本のパートナーとして貴方を選んだ。誇りに思ってほしい。フェラーリが選んだ男なのだから」と。その後パーティーに呼ばれたのですが、僕は英語もイタリア語もできない。もう周りが何を言っているか、ちんぷんかんぷん。こりゃいかんと思い、何とか爪痕を残すために手品を披露したらそれが大ウケ。なりふり構わずがむしゃらにやってきたからこそ、今のネクシィーズがあるのだと
思っています。
───見城さん仕込みの熱量! おふたりは、2019年、どんなことに情熱を注ぐのでしょう?
近藤 昨年11月に「ボディアーキ」という月1万円の定額制セルフエステスタジオを出店しました。全室個室で最新機器を完備しており、タブレットのなかのインストラクターのとおりにやるだけで、簡単にエステができるのです。ゆくゆくは100店舗まで拡大し、"美容業界のスタバ"と呼ばれたいですね。
見城 幻冬舎は今年で26年目。25年で24本のミリオンセラーを出した。今年もう1本ミリオンセラーを狙いたい。いけると思うけどね。