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2017.02.01

山中伸弥「研究者魂 経営者脳 ~iPS細胞実用化を目指して~」Study4

毎年、CiRA(※1)では仕事始めに年頭集会を行っています。年に数回は、CiRAメンバーの前で話をする機会があるのですが、心がけていることが2つあります。皆が集まる貴重な機会なので、紋切り型のスピーチにならないように、年頭集会では正月休みのエピソードに触れ、ユーモアを忘れないようにしています。

研究者魂4

Study4「研究所におけるビジョンの共有の仕方」
自分の口からメンバー全員に思いを伝えたい

「iPS細胞技術を用いて新たな治療法を開発し、一日でも早く患者さんのもとに届ける」という、CiRAには設立当初から変わらぬビジョンがあります。同じビジョンを500人近くのメンバーたちと共有するために、私たちは2030年までに達成したい、より具体的な4つの目標を掲げています。それは「iPS細胞ストックを柱とした再生医療の普及」「iPS細胞による個別化医薬の実現と難病の創薬」「iPS細胞を利用した新たな生命科学と医療の開拓」「日本最高レベルの研究支援体制と研究環境の整備」。この4つの目標を設定した約2年前には、自分の口から直接、全員に伝えたいという思いがあり、参加できないメンバーがいないように何度か集会を開きました。

※1 CiRA[サイラ]:iPS細胞研究所(Center for iPS Cell Research and Application)の略称

この春には、第三研究棟が竣工

研究者魂4-1

CiRAメンバーが行き来する場所には、2030年までに達成する〈4つの目標ポスター〉を掲示しています。

所内に〈4つの目標ポスター〉(写真右)を掲示することはもちろん、皆に向けて我々のビジョンを繰り返し話すことで、CiRA一丸となって研究に励むことができているのだと考えています。

もっと研究所のメンバーと交流する機会を増やしたいのですが、仕事で海外に行くことも多く、なかなか叶いません。せめてみんなの顔と名前を出来る限り覚えたいと思い、研究棟内にはメンバーの顔写真と名前も掲示しています。そして、私が受けたインタビューがテレビや新聞で報道される時には、所員向けのメルマガで情報を伝え、皆に見てもらえるようにしています。そうすることで、少しでも自分の考えが伝わればと思っています。

この春には、現在ある第一、第二研究棟に加え、第三研究棟が竣工します。さらに、規模が大きくなり、経営者としてのプレッシャーは増すばかりですが、今年も我々のビジョンを胸に邁進します。

山中伸弥の今月のひと言。
年頭集会では、当研究所の管理運営、社会貢献等の活動において業績が著しく顕著だと認められた教員を表彰する「CiRA賞」の表彰式も行っています。今年は、山田泰広教授、山下潤教授を表彰しました。

「iPS細胞研究基金」寄付の方法
(1)インターネット 寄付申込フォーム
http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/about/fund_request_howto_g.html
(2)銀行振込
フリーダイヤル:0120-80-8748(ハシレ ヤマナカシンヤ)にて資料請求

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